札幌市美しが丘緑小『研究紀要第８集』　キーワードは“つながり”　縦割り班活動など特色紹介

（学校 2018-10-05付）

研究の視点や実践例、学習指導案を収録（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市立美しが丘緑小学校（髙村誠校長）は、『研究紀要第８集』をまとめた。研究主題を「“つながり”をキーワードにした“６年間の学び”を創る」と設定。開校から取り組み続けている縦割り班活動「ふれあい活動」など、六年間の学びを意識した研究について記している。

　研究紀要では、同校の教育の特色として開校から二十二年間、合言葉を「今日も“よい顔”“よい声”“よい動き”」と設定しているほか、縦割り活動の「ふれあい活動」を実施していることを紹介。ふれあい活動については、年間十回以上一～六年生のふれあいグループで給食を食べたり、中休みに一緒に遊んだりすることなどを通して「低・高学年にかかわらず相手の性格や人柄など、まるで自分たちの“もう一つのクラス”のような仲間意識が育ち、子どもたちの居場所となる」と説明している。

　研究主題は「“つながり”をキーワードにした“６年間の学び”を創る」と設定していることを紹介。学びのつながりの特色として、①一年生から国語辞典を活用②家庭学習の取組③基礎・基本ハンドブック―の三点を提示している。このうち、国語・社会・算数において「板書やノートづくり」「学びの系統性」など、大切にしなければならない学習要素を取りまとめている③については、毎年四月の研究全体会で共通理解する場を設けているほか、年度末に加筆修正し、毎年バージョンアップしていることを紹介。「教師によってアプローチの仕方は異なるが、目指すべき方向性が同じで、学びがつながる」と強調している。

　また、研究の視点に「教材と子どものつながり」「子どもと子どものつながり」の二点を据えて研究を進めていることを紹介している。

　このほか、国語・社会・算数・特別支援の各部会の研究の視点や実践例、学習指導案を収録している。

　なお、九月六日に開催予定だった同校の第八回教育実践発表会は、北海道胆振東部地震の影響によって中止となったものの、後日各授業を互いに見合う場を設定。一部の助言者などが参加し、授業の講評を行うなど、研究の深化を図った。

(学校 2018-10-05付)