北道研が第５３回上川・旭川大会　主体的に学ぶ児童生徒を　〝かかわり〟から〝つながり〟意識

（関係団体 2018-10-24付）

全道から約４５０人が参加し、道徳教育の在り方について理解を深めた

　【旭川発】道道徳教育研究会（＝北道研、鹿野内憲一会長）は十九日、旭川市立中央中学校（伊東義晃校長）と旭川市立朝日小学校（木下俊吾校長）を会場に第五十三回道道徳教育研究大会上川・旭川大会を開いた。全道から約四百五十人が参加。北道研の大会主題は本年度から「主体的に学び合う児童・生徒の育成」と新たに設定したもので、公開授業、授業分科会、課題別分科会などを通して道徳教育の在り方を探った。

　研究大会では、大会主題のもと、「考える道徳」「議論する道徳」の実践を目指して、人との“かかわり”から、自分と他者、社会、文化との“つながり”を意識、実感し、協働や参画を通して関係性を構築していく力を育むことを視野に入れた授業づくりなどに取り組んできた。

　主管の上川管内道徳教育研究会（＝上道研、林邦子会長）は、大会副主題を「心をひらき、生き方をひろげる　道徳教育のあり方」と設定。今日的な課題を踏まえ、自己をみつめ、多面的・多角的にとらえ、考えを深める学習を提供するため、これまでの研究の成果を生かしながら質の高い多様な授業の構築を図って研究を進めている。

　公開授業と授業分科会のあと、中央中で開会式を行った。

　冒頭、鹿野内会長があいさつ。昭和三十三年から設置された従来の道徳の時間が「特別の教科　道徳」として、本年度から小学校、来年度から中学校で新たに位置付けられたことにふれ、「各学校では、道徳科の全面実施に向けて道徳教育の全体計画・各学年の年間指導計画や評価の検討など、準備が進められ実践されていることと思う」と述べた。

　大会を通して、「全道各地に効果をもち帰り広めていただくことによって、各地の道徳教育の充実につながることを切に願う」と期待を寄せた。

　続いて、林会長が登壇。「学年や校種を問わず誰もがあすの授業につながる授業づくりを根幹として実践を進めてきた。まだまだ途上であり、今後の充実を図りたく、批正と指導をいただきたい」と求めた。

　また、来賓の中島康則上川教育局長と赤岡昌弘旭川市教委教育長が祝辞。中島局長は「大会で得られた成果が全道各学校の日常の授業実践に活用され、本道の道徳教育が一層充実したものとなることを期待する」、赤岡教育長は「長年にわたり組織的・継続的に実践を積み重ね、全道の道徳教育の充実・発展に多大に貢献してきた功績に深く敬意と感謝の意を表する」などと述べた。

　このあと、全体会で研究発表と課題別分科会が行われたほか、京都産業大学の柴原弘志教授が「“特別の教科　道徳”の全面実施を迎えて～授業づくり・評価・カリキュラムマネジメント」と題して講演を行った。

(関係団体 2018-10-24付)