道町村教委連が教育長部会研修会　行政推進の円滑化目指し　串田内閣審議官講義など

（関係団体 2018-10-29付）

１２０人の町村教委教育長が参加した

　道町村教育委員会連合会（＝道町村教委連、会長・石田政充美深町教委教育長）は二十五日、教育長部会研修会（三委員会・新任教育長研修会）を開いた。内閣官房内閣審議官、教育再生実行会議担当室長の串田俊巳氏が「近年の教育改革について」と題して講義したほか、行財政、学校教育、社会教育の三委員会での提言・協議や新任教育長研修会を開催。百二十人の教育長らが参加し、教育行政の推進に向けて研鑚を積んだ。

　当面する教育行政上の諸課題について研修を深め、各地域における教育行政推進の円滑化を図るもの。全道各地から約百二十人が参加した。

　開会式で石田会長があいさつ。北海道胆振東部地震への対応に関し、今回の教訓を踏まえた対応を整備していく重要性を強調。研修の趣旨を踏まえ「相互の情報交換、連携を図り有意義な研修会とし、各町村における教育行政の推進に役立ててもらえれば」と期待した。

　続いて、来賓として道教委の坂本明彦教育部長が登壇。教員採用試験の志願者数の減少、教員の長時間勤務の課題にふれ、教員の働き方改革の行動計画が未策定の教委に対し「働き方改革の重要性、計画策定の必要性を理解し、本年度内の策定を目指して作業を進めてほしい」と要請した。

　また「新学習指導要領の実施に向けた対応」「地域や学校における読書環境の整備」「女性管理職の登用拡大」「教職員の服務規律の保持」など、教育行政上の課題について説明。今回の地震で多くの学校が避難所となったことから、学校施設の耐震化の完了、煙突用アスベストやブロック塀の安全対策など、必要な措置を進めるよう求めた。

　続いて、内閣官房内閣審議官、教育再生実行会議担当室長の串田氏が「近年の教育改革について」と題して講義。教育再生実行会議における過去の提言や施策への反映を示し、新たな検討テーマ「技術の進展に応じた教育の革新」「新時代に対応した高校改革」に関する視点、今後の見通しを示した。

　つぎに、行財政、学校教育、社会教育の三委員会を開催。行財政委員会では、中標津町教委の山田康司教育長が「中標津町の教育の現状と将来の展望」、学校教育委員会では、新篠津村教委の荒谷順一郎教育長が「地域とともにある学校づくり～小中一貫教育制度導入を目指して」、社会教育委員会では、初山別村教委の村田繁光教育長が「社会教育施設の有機的活用について～天文台から広がる星の村づくり」と題して提言し、協議した。

　新任教育長研修会では、道教委教育政策課の今村隆之主幹、教職員課の桑原知己主幹が、本道教育の重点課題、学校における働き方改革などに関し、それぞれ説明し、協議した。

(関係団体 2018-10-29付)