上川へき地複式教育研究大会等 主体的・創造的に学ぶ子を 中名寄小で公開授業など(関係団体 2018-10-26付)
橋委員長が大会の成果を今後の糧にするよう求めた
【旭川発】上川へき地・複式教育研究連盟(遠藤友文委員長)と名寄市へき地・複式教育研究連盟(伊端俊紀委員長)、名寄市立中名寄小学校(伊端俊紀校長)は九月中旬、中名寄小で上川へき地複式教育研究大会・上川北部地区へき地複式教育研究大会・名寄市へき地複式教育研究大会を開催した。中名寄小の一~四年生の国語科四授業を公開したほか、研究協議を行い、主体的・創造的に学ぶ児童生徒の育成を目指す管内へき地・複式教育の充実を目指した。
研究主題は、上へき・複連が「主体的・創造的に学び、豊かな心で たくましく ふるさとを切り拓く子どもの育成~へき地・複式教育の特性を生かし、児童生徒一人一人に未来に“生きる力”をはぐくむ学校・学級経営と学習指導の充実をめざして」。名寄市へき複連が「心豊かで、自ら考え学び高め合う子どもの育成~学校・地域の特性を生かし、一人一人が自信と喜びを実感できる学級経営と学習指導の充実」。中名寄小が「思いを豊かに伝え合う子の育成~国語科の“話す・聞く”活動を通して」。
中名寄小は、二十八年度から三ヵ年計画で、国語科の「話すこと・聞くこと」を重点に、指導方法や学習過程等の工夫・改善に取り組んでいる。研究主題のもと、①言語活動の工夫②言語力や言語意識の向上③学習内容・教材・指導方法―の三点を柱に研究を推進。
最終年次を迎えた本年度は、児童に単元のゴールを見通した活動を図るための学習計画表を活用した授業づくりをはじめ、評価方法の工夫・改善、授業実践による仮設の検証、学習や指導形態の工夫などの取り組んできた。
今回、一・二年生たんぽぽ学級と、三・四年生サルビア学級の国語の授業を公開した。
西沢江里教諭が指導するたんぽぽ学級一年生(児童数三人)は、単元「なつの おもいでを はなそう」に取り組んだ。
五時間計画の四時間目。児童には、本時のゴールや発表の仕方などが書かれた学習計画表を黒板に貼って、取り組む内容を確認した。話し方や聞き方に気を付けながらミニ発表会をすることを本時の課題に設定。児童は楽しかった思い出をそれぞれ絵にまとめて紹介した。
たんぽぽ学級二年生(児童数四人)は、単元「グループはっぴょう会をひらこう」を行った。十時間計画の八時間目。前時までに、朝の会で発表する内容について話し合わせ、自分の意見を言ったり、相手の話を聞く姿勢などについて学習している。
本時は、前時の活動を振り返り、うまくいったところや、直したほうがいいところを考えさせる活動を通して、質問したり答えたりして、友達の活動をよく知ることが目標。
児童は、本時の学習内容を学習計画表で確認し、意見交流。うまくいったところでは「みんなの意見が聞けた」「分からないところを聞くことができた」などと話した。
直すところとして挙がったのは「言葉遣いを丁寧にする」「慌てないでスムーズに話す」「考えて発言する」など。
公開授業後の開会式では、主催者を代表して上川へき地・複式教育連盟北部地区の橋早智子委員長があいさつ。学校・家庭・地域のつながりを大切にし、小規模校ならではの特色ある教育活動を進め、児童生徒一人ひとりの願いの実現を図る魅力ある学校づくりに努めていることを説明。「研究大会を通して、各学校の今後の糧となるよう取り組んでほしい」と呼びかけた。
来賓祝辞では、上川教育局の本間祐一義務教育指導監と名寄市教委の千葉良彦参事が登壇。
本間義務教育指導監は「長年にわたり組織的・計画的に研究実践を積み重ね、管内はもとより全道のへき地・複式教育の充実・発展に寄与していることに感謝申し上げる」、千葉参事は「管内のへき地・複式教育の充実に向け、さらに実践的な研究を積み上げ、上川教育の一層の発展に尽力いただきたい」と述べた。
このあと、基調報告、研究発表、研究協議などを行った。
(関係団体 2018-10-26付)
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