宗谷管内道立学校・市町村の文科省・道教委指定事業―宗谷局まとめ 文科省17事業、道教委14事業(道・道教委 2018-10-30付)
【稚内発】宗谷教育局は、本年度の管内道立学校や市町村における文部科学省と道教委の指定事業を取りまとめた。文科省指定で十七事業、道教委指定で十四事業を展開。新規事業では、文科省の教育課程研究指定校事業(外国語)に稚内高校、人権教育推進事業に浜頓別高校が指定された。道教委指定事業では、稚内高が就職指導の改善に関する研究に取り組む。
管内の指定事業はつぎのとおり。
◆道立学校
▼研究開発学校(遠隔授業)
▽指定先=礼文高、豊富高
離島の高校や小規模校における教育水準の維持向上を図るため、遠隔授業システムを活用した授業や生徒の学習ニーズに対応した選択科目の拡充を進める。
▼教育課程研究指定校事業(外国語)
▽指定先=稚内高
学習指導要領の趣旨を実現するための学習・指導方法および評価方法の工夫改善に関し、研究主題を設定して実践研究を行い、外国語において育成する資質や能力と学習内容との関係を明確にし、生徒の思考力、判断力、表現力等の育成を図る。
▼教育課程研究指定校事業(論理的思考)
▽指定先=枝幸高
学習指導要領の趣旨を実現するための学習・指導方法および評価方法の工夫改善に関し、研究主題を設定して実践研究を行い、論理的思考において育成する資質や能力と学習内容との関係を明確にし、生徒の思考力、判断力、表現力等の育成を図る。
▼ユネスコスクール
▽指定先=礼文高
グローバルなネットワークを活用して、世界中の学校と交流し、生徒間・教師間で情報や体験を分かち合い、地球規模の諸問題に若者が対処できるような新しい教育内容や手法の開発に取り組む。
▼人権教育推進事業
▽指定先=浜頓別高
学校、家庭、地域社会が一体となった教育上の総合的な研究や、学校における人権教育に関する指導方法の改善および充実に資することを目的とした実践的な研究を実施し、人権教育の一層の推進を図る。
▼スクールカウンセラー活用事業
▽指定先=稚内高、豊富高
児童生徒の心理に関して専門的な知識および経験を有する人材を配置し、児童生徒へのカウンセリングや教員・保護者への助言を行い、児童生徒の問題行動の未然防止、早期発見・早期対応を図る。
▼発達障がい支援成果普及事業
▽指定先=推進校―豊富高、稚内高(定時制)
教員の発達障がいに関する専門性の向上および発達障がいのある子どもやその保護者への早期からの教育相談や支援体制の充実を図るため、推進校および推進地域を指定し、その成果を広く全管内に普及するとともに、本道における発達障がいの可能性のある幼児児童生徒の支援の充実を図る。
◆市町村
▼地域学校協働活動推進事業(地域学校協働活動)
▽指定先=浜頓別町、中頓別町、枝幸町、豊富町、礼文町、利尻富士町
学びによるまちづくりや、地域課題解決型学習、地域人材育成、郷土学習、地域行事への参加、ボランティア・体験活動、学校周辺環境整備など、地域と学校が連携・協働した取組を行う。
▼地域学校協働活動推進事業(放課後子供教室)
▽指定先=稚内市、浜頓別町、中頓別町、枝幸町、豊富町、礼文町、利尻富士町、幌延町
すべての児童が放課後などを安心・安全に過ごし、多様な体験・活動を行う総合的な放課後対策を支援する取組を行う。
▼地域学校協働活動推進事業(外部人材を活用した土曜日の教育支援活動)
▽指定先=枝幸町、利尻町、利尻富士町
民間企業や団体などを中心として、多様な経験や技能をもつ外部人材等の参画によって、特色や魅力のある教育プログラムを企画・実施する。
▼地域における家庭教育支援基盤構築事業
▽指定先=浜頓別町、中頓別町、礼文町
身近な地域における保護者への学習機会の提供や、親子参加型行事の実施、相談対応などの家庭教育支援を行う。
▼道道徳教育推進校事業
▽指定先=稚内市
学習指導要領等の趣旨ならびに児童生徒、学校、家庭および地域などの実態を踏まえ、創意工夫を生かした道徳教育の実践研究を行い、その成果を普及することによって、道内の道徳教育の充実を図る。
▼スクールカウンセラー活用事業
▽指定先=稚内市(稚内中、稚内東中)、猿払村(拓心中)、浜頓別町(浜頓別中)
児童生徒の心理に関して専門的な知識および経験を有する人材を配置し、児童生徒へのカウンセリングや教員・保護者への助言を行い、児童生徒の問題行動の未然防止、早期発見・早期対応を図る。
▼スクールソーシャルワーカー活用事業
▽指定先=稚内市、枝幸町
生徒指導上の課題に対応するため、教育分野に関する知識に加え、社会福祉などの専門的な知識を有する人材を配置し、教育相談体制を整備する。
▼地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業
▽指定先=稚内市
学校、家庭、関係機関が連携し、地域社会全体が一体となって、学校や通学路での子どもたちの安全を確保する体制を整備する。
▼スクールヘルスリーダー派遣事業
▽指定先=稚内市(富磯小)、幌延町(問寒別小中)
退職養護教諭を養護教諭未配置校または経験の浅い養護教諭のいる学校へ派遣し、子どもたちが抱える現代的健康課題に適切に対処できる環境の改善を図る。
▼発達障がい支援成果普及事業
▽指定先=推進校―稚内市(稚内港小、稚内南中)、豊富町(豊富小、豊富中)。推進地域―稚内市
教員の発達障がいに関する専門性の向上および発達障がいのある子どもやその保護者への早期からの教育相談や支援体制の充実を図るため、推進校および推進地域を指定し、その成果を広く全管内に普及するとともに、本道における発達障がいの可能性のある幼児児童生徒の支援の充実を図る。
◆道立学校
▼道高校学力向上実践事業
▽指定先=協力校―浜頓別高、枝幸高
学力の三要素をはじめとしたこれからの時代に求められる力を育成するとともに、高校教育の質の確保・向上を図るために、授業や家庭学習などで活用できる実用的な教材の開発や、生徒の学習内容の定着状況を把握するための学力テストなどを実施し、学力向上を図る。
▼地域医療を支える人づくりプロジェクト事業
▽指定先=協力校―稚内高 本道の地域医療を支える人材育成のため、医学部への進学を目指す生徒に対し、地域医療の現状や医師という職業への理解を深める機会を提供し、地域医療を担う使命感を育成する。
▼就職指導の改善に関する研究
▽指定先=稚内高
一人ひとりの社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる資質・能力の育成を目指し、社会や職業への円滑な移行に向けた調査研究を行い、高校における就職指導の改善・充実を図る。
▼子どもの体力向上ボトムアップ事業(授業改善プロジェクト)
▽指定先=枝幸高
児童生徒の運動習慣の定着や体育授業の改善に向けた実践研究などを通して、学校、家庭、地域、行政が共通理解のもと、学校等における体力向上の取組の改善・充実や教員の指導力向上を図るなどして、児童生徒の体力向上を推進する。
▼ICT活用教育促進事業
▽指定先=豊富高
人口減少や少子化に伴い、子どもたちの学び合いや社会性の育成など、教育の質の維持向上が課題となることが予想されるため、ICTを活用した授業改善や指導方法の研究を行い、その成果を実践事例集として取りまとめ、全道の各学校に配布することによって課題の解決を図る。
◆市町村
▼学校サポーター派遣事業
▽指定先=市町村教委から申請があった場合、道教委から予算の範囲内で、学生ボランティアを小・中学校等へ派遣する(随時募集)。
学校または市町村などにおいて放課後ならびに休日および長期休業中などの学習習慣の定着の取組を進めるため、学生ボランティアなどの学校サポーターを派遣し、児童生徒への指導の補助を行う。
▼授業改善推進チーム活用事業
▽指定先=稚内市(稚内中央小、潮見が丘小)、枝幸町(枝幸小、歌登小)
児童の学力向上に積極的に取り組もうとする複数の小学校に一人ずつ授業改善推進教員を配置し、推進教員からなる授業改善推進チームを活用して配置校全体の授業改善に取り組む。
▼退職教員等外部人材活用事業(学力向上非常勤講師)
▽指定先=稚内市(稚内中央小、稚内南小、潮見が丘小、稚内東小)
退職教員を活用して、全国学力・学習状況調査などの結果から明らかとなった学習指導などの課題や改善の方向性に基づき、学力向上の取組の充実を図る。
▼学校力向上に関する総合実践事業
▽指定先=稚内市(実践指定校―稚内中央小、稚内南小、稚内東小、潮見が丘小。連携校―稚内港小、声問小)
管理職のリーダーシップのもとで全校が一つのチームとなった包括的な学校改善を推進し、学び続ける学校のモデルを提示し、実践の成果を普及するとともに、将来のスクールリーダーを継続的に輩出する新たな仕組みを構築する。
▼「ほっかいどう学力向上推進事業」授業改善等支援事業
▽指定先=枝幸町(枝幸中、枝幸南中、歌登中)
管内の学力向上の課題などを解決するため、地域や学校の実情に応じた集中的・継続的な支援を行うことによって、地域や学校における学力向上の取組の充実を図る。
▼体育専科教員活用事業
▽指定先=稚内市(稚内中央小)
体育を専門とする教員を児童の体力向上に積極的に取り組もうとする小学校などに配置し、学級担任などとのチーム・ティーチングによる指導や授業づくりの支援などを行い、教員の体育に関する指導力の向上や学校全体の体力向上の取組の充実を図る。
▼ICT活用教育促進事業
▽指定先=稚内市(稚内中央小)、利尻町(仙法志小)
人口減少や少子化に伴い、子どもたちの学び合いや社会性の育成など、教育の質の維持向上が課題となることが予想されるため、ICTを活用した授業改善や指導方法の研究を行い、その成果を実践事例集として取りまとめ、全道の各学校に配布することによって課題の解決を図る。
▼小学校外国語活動巡回指導教員研修事業
▽指定先=稚内市(本務校―稚内東中。兼務校―市内全小学校)、枝幸町(本務校―枝幸中。兼務校―町内全小学校)
小学校教員の外国語活動等の指導力と英語力の向上を図ることを目的に複数の学校を巡回し、学級担任とのチーム・ティーチングや模範授業、小学校外国語活動に関する教員研修の企画および教員への指導助言などを行う。
▼子どもの体力向上ボトムアップ事業(運動習慣形成プロジェクト)
▽指定先=利尻町(利尻中)
児童生徒の運動習慣の定着や体育授業の改善に向けた実践研究などを通して、学校、家庭、地域、行政が共通理解のもと、学校等における体力向上の取組の改善・充実や教員の指導力向上を図るなどして、児童生徒の体力向上を推進する。
(道・道教委 2018-10-30付)
その他の記事( 道・道教委)
道文化賞・道文化奨励賞贈呈式 文化振興に一層協力を 高橋知事が4氏へ表彰状
道は十月二十九日、ホテル札幌ガーデンパレスで三十年度道文化賞・文化奨励賞の贈呈式を執り行った。平取町二風谷アイヌ語教室講師の木幡サチ子氏ら三個人が文化賞、北海道大学総合博物館准教授の小林快...(2018-11-01) 全て読む
道教委・坂本部長が渡島管内視察 頑張って目標達成を 授業見学し児童生徒と交流
【函館発】道教委の坂本明彦教育部長兼教育職員監は十八日と十九日の二日間、函館市と七飯町の学校や教育施設を視察した。初日に訪問先の函館商業高校で生徒の夢を聞いた坂本部長は「ぜひ、頑張って目標...(2018-10-31) 全て読む
幼稚園教育課程研究協議会開く―道・道教委 適切な教育課程編成に向け 文科省・河合調査官が講演
道と道教委は二十六日、札幌市内の道第二水産ビルで三十年度幼稚園教育課程研究協議会を開いた。文部科学省初等中等教育局幼児教育課の河合優子幼児教育調査官が「新幼稚園教育要領を踏まえた幼児教育の...(2018-10-31) 全て読む
11月は心の教育推進強調月間―道教委ほか 清水と登別でフォーラム 札幌では人権教育研修会
「北海道心の教育推進キャンペーン強調月間」が、本年度もあす一日からスタートする。道、道教委、道警で組織する北海道心の教育推進会議(会長・佐藤嘉大道教委教育長)が毎年十一月に設定したもの。キ...(2018-10-31) 全て読む
性教育・薬物乱用防止教育研究協議会―道教委 現状や課題考え深め 医師の講義と実践発表通し
道教委は二十九日、札幌市内の道第二水産ビルで三十年度性教育研究協議会・薬物乱用防止教育研究協議会を開いた。苗穂レディスクリニックの堀本江美院長が「性に関する現状と性に関する指導の課題」と題...(2018-10-31) 全て読む
31年度新設の函館高等支援学校 入学者選考や教育内容説明―道教委 173人参加し質疑応答
【函館発】道教委は二十一日と二十二日の二日間、渡島合同庁舎で道南圏に新設する高等支援学校に関する説明会を開いた。二日間で教職員や保護者など合わせて百七十三人が参加。道教委や開校準備室の担当...(2018-10-30) 全て読む
道教委・佐藤教育長が記者会見 災害対応マニュアル整備へ 大学と連携して教員確保
道教委の佐藤嘉大教育長は二十六日、道庁別館で記者会見に臨んだ。教育長の定例記者会見は十年ぶり。佐藤教育長は、北海道胆振東部地震発生後の道教委、各学校の対応を検証し、災害対応マニュアルの見直...(2018-10-30) 全て読む
暴力行為増、退学大幅減 私立校児童生徒の問題行動等 道まとめ
道は、文部科学省がまとめた二十九年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」に関し、道内私立学校分の調査結果を公表した。いじめの認知件数は六百五十四件、暴力行為の発生...(2018-10-30) 全て読む
円滑な推進に向け助言 道教委の高校OPENプロジェクト 第1回運営指導委員会開く
道教委は二十六日、札幌市内の道第二水産ビルで本年度から開始した「高校OPENプロジェクト」の第一回運営指導委員会を開いた。研究指定校二校の代表者が研究の重点や目標、今後の計画などについて説...(2018-10-30) 全て読む
いじめ根絶メッセージコンクール 最優秀賞はじめ154点 札幌で入賞作品展示会開く
道いじめ問題対策連絡協議会は二十五日から二日間、札幌駅前地下歩行空間北一条スペースで「いじめ・ネットトラブル根絶!メッセージコンクール」入賞作品展示会を開いた。道教委最優秀賞・優秀賞、各教...(2018-10-30) 全て読む