幼稚園教育課程研究協議会開く―道・道教委　適切な教育課程編成に向け　文科省・河合調査官が講演　

（道・道教委 2018-10-31付）

河合幼児教育調査官は、幼児理解に基づく評価、指導改善の重要性を指摘した

　道と道教委は二十六日、札幌市内の道第二水産ビルで三十年度幼稚園教育課程研究協議会を開いた。文部科学省初等中等教育局幼児教育課の河合優子幼児教育調査官が「新幼稚園教育要領を踏まえた幼児教育の在り方」をテーマに講義。約百人の幼児教育関係者が参加し、適切な教育課程の編成・実施に向けて考えを深めた。

　幼稚園等における教育課程の編成、実施上の課題や新幼稚園教育要領等の趣旨を踏まえ、育みたい資質・能力を育てる指導の充実など、適切な教育課程の編成・実施に資することが目的。

　国公私立幼稚園の園長・教員、認定こども園や保育園の施設長、保育士など約百人が参加した。

　はじめに、道教委義務教育課の田口範人主査が幼児教育の現状と課題について説明。幼児教育を語る会、幼児教育相談員派遣事業など道教委の取組を紹介した。

　つぎに、文科省初等中等教育局幼児教育課の河合幼児教育調査官が講義。新幼稚園教育要領等のポイント、教育課程の役割や編成上の基本的事項を示し、幼児の実態に応じて柔軟に指導計画を改善する必要性を指摘。

　幼児理解に基づく評価を行うため「幼児の姿の変容や状況を振り返り、教師の指導改善につなげることが重要」と説いた。

　また、より良い保育のための視点として、①幼児を肯定的にみる②活動の意味を理解する③発達の姿をとらえる④一人ひとりと集団の両方の側面をみる⑤保育を見直す―の五点を提示。新学習指導要領で示す幼小接続に関しては、スタート・カリキュラム実践のイメージを示した。

　つぎに、札幌市立もいわ幼稚園の笹山雅司園長「カリキュラム・マネジメントの適切な実施」をテーマに演習・協議を実施。幼児の安全に向けた環境の配慮や指導の工夫に関する説明・協議を実施した。

(道・道教委 2018-10-31付)