【解説】小中連携の取組等充実へ

（解説 2018-11-07付）

　道教委がまとめた『三十年度全国学力・学習状況調査北海道版報告書』では、主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善、検証改善サイクルの確立、小中連携の取組の充実、望ましい生活習慣の確立に向けた具体的な取組を挙げている。

　授業改善では、小・中学校の国語、算数・数学、理科における分析を踏まえ、成果と課題、改善の方向性を提示。小学校国語三年生の伝記を読む授業において、グループでの交流を通して人物の生き方について考え方を深める学習や、人物の生き方を通して自分の生き方について考えをもつ授業の事例を示している。

　検証改善サイクルの確立に向けては、学校力向上に関する総合実践事業指定校が学校マネジメント、人材育成、教育課程・指導方法、地域・家庭との連携の観点から学校改善に取り組む成果をもとに、自校の実情に応じた取組を進める重要性を提示。北海道版分析ツールやチャレンジテストの活用、指導力の向上を図る校内研修の事例などを挙げている。

　小中連携の取組では、地域の小・中合同研修会を開催し、地域で「目指す子ども像」を検討して学校のグランドデザインを策定することや、教育課程の改善に取り組むことが重要とし、九年間の系統性を踏まえた指導計画の改善、小中合同研修などの事例を示した。

　望ましい生活習慣の確立に向けては、家庭との連携による学習習慣の確立、生活リズムチェックシートなどを活用し、主体的に生活習慣を改善することなどを提示した。

　また、家庭学習アンケートの結果を活用し、学校・地域が連携して改善に取り組んで、成果を共有する事例、学校図書館や公立図書館を利用し、生活習慣の改善につなげる事例を掲載している。

(解説 2018-11-07付)