【解説】大麻による少年の検挙数
(解説 2018-11-14付)

 大麻による少年の検挙人数が全国で増加している。警察庁がまとめた「三十年度上半期における少年非行、児童虐待および子どもの性被害の状況」によると、大麻法にかかわる少年の検挙人数は、二十五年度上半期の二十七人から年々増加。本年度上半期は百九十八人に達した。「大麻の害は少ない」「海外では合法化されているから安全」などの誤った情報が若者に広まっているとの声もあり、拡大が危ぶまれている。

 一方、道警の発表によると道内における大麻使用による少年の検挙人数は二十七年度の六人をピークに徐々に減少。二十九年度は高校生一人、有職少年一人にとどまった。

 しかし、道警の「警察活動等に関する道民の意識調査」では、二十歳以下の六・一%が「大麻は入手可能」と回答しているのが現状だ。

 同調査では、薬物乱用のない社会を目指すために重要なこと(複数回答)として、「家庭教育」が二一・四%、「指導取り締まりの強化」が一九・五%、「学校教育」が一三・三%と回答。このほか、「環境の整備(自然大麻の除去など)」「ネットでの有害な情報の削除要請」が多く挙げられている。

 厚生労働省が設置する薬物乱用対策推進会議はことし八月、第五次薬物乱用防止五ヵ年戦略を策定。目標の一つに「青少年を中心とした広報・啓発を通じた国民全体の規範意識の向上による薬物乱用の未然防止」を提げた。関係機関が連携した薬物乱用防止教育の充実、指導者に対する研修会による資質向上などの方向性を示した。

 前五ヵ年戦略に続き、薬物に対する正しい知識や恐ろしさについて指導する薬物乱用防止教室はすべての中学校、高校で必ず年に一回は開催すること、地域の実状に応じて小学校でも開催に努めることを求めている。

(解説 2018-11-14付)

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