【解説】子どもに対する前兆事案―１０月末

（解説 2018-11-20付）

　道警本部は、子どもに対する前兆事案の届出受理状況（十月末現在）をまとめた。一月からの累計で前年同期比五十二件減の九百十件を受理した。

　前兆事案とは、子ども（十三歳未満）を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　九月は、道内で前年同期に比べ十七件増の百一件を受理。一月からの累計で、五十二件減の九百十件となった。

　態様別にみると、「声かけ」が三百七十一件で全体の四一％を占め、最も多かった。以下、「つきまとい」が百五十五件で一七％、「容姿の撮影」が百二十八件で一四％、「身体露出」が八十件で九％、「のぞき、盗撮」は八件で一％などとなっている。

　発生時間帯は、「午後三時台」が二百四十件、「午後四時台」が百六十九件、「午後二時台」が百五十五件で、下校時間帯の午後二～四時で六二％を占めた。

　また、発生場所は「道路（歩道）上」が六百七十九件で七五％。発生時の子どもの状況は、「登校・下校時」が四百十一件で四五％、「遊戯中」が百九十六件で二二％、「習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が百八十件で二〇％などとなった。

　警察署別の受理件数は、札幌方面の二十八警察署が六百六件で最も多かった。

　道警本部では、生活圏での犯罪や前兆事案の発生状況を把握し、注意点をあらためて確認するほか、子どもたちに不審者に遭遇した際に近くの大人に知らせることや急いで避難することなど具体的な対策について教えることを求めている。

　また、早期通報によって、行為者の特定や不審点の解消などに対応することができることから、子どもから不審者情報を聞いた際には、速やかに通報するよう呼びかけている。

(解説 2018-11-20付)