組織的困難打開し前進を 尾張中央執行委員長あいさつ―道高教組中央委
(関係団体 2018-11-09付)

 道高教組第二百三十四回中央委員会(十月二十七・二十八日、札幌市内道高校教職員センター)における尾張聡中央執行委員長のあいさつ概要はつぎのとおり。

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 九月六日未明、北海道を襲った大地震で私たちは今まで直接経験したことのない事態に遭遇した。このとき、一人ひとりが何を思い何をしたか。安否確認や休校連絡で生徒と連絡を取ることに懸命だった多くの教職員がいる。携帯がつながりにくく、電源も乏しい中で手分けし合ったり、一人暮らしの同僚に連絡を取ったり、互いの学校の状況を知らせ合ったり、組合事務所に駆け付けたり。詳細な情報が高教組組合員のメーリングリストなどで共有された。

 その中には「勤務場所を離れるなら年休を」と異常なこだわりをみせた管理職の機械的な対応を押し返した分会の取組も報告されている。

 また、全道を巻き込んだブラックアウトの原因として、泊原発と大規模火力発電に固執してきた北電の姿勢があることが指摘されている。高橋知事は、道民に節電を求めたが、ブラックアウトの責任を明らかにしようとはしていない。

 非常事態に遭遇して、自分や家族の命を守ることがもちろん何より大事なことである。

 それだけでなく、教職員として生徒の命と安全を守ること、同僚や近所の住民などに心を寄せること。非常事態の中の一瞬一瞬に、それらのバランスをどう取るか迷う場面に遭遇したのではないか。非常事態に陥ったときにこそ、人の真価が問われる。そんなことを考えさせられた出来事だった。

 この震災からどのような教訓を導き出し、今後に生かすかということは、本中央委員会の重要な議題となる。

 もう一つ、本中央委員会の重要な議題となるのが私たち道高教組の組織の在り方に関する問題である。道高教組は来年、結成七十周年を迎える。この七十年の歴史の中には、激しい社会の動きと自分の生活、自分の仕事を重ね合わせながら「どう生きるか」を問い議論してきた財産が詰まっている。

 今、私たちが向き合っている組織的な困難をどう打開して、前進を切り拓いていくか。その打開策は単純ではない。長期的視野や中期的展望、短期的な取組が必要である。本中央委員会では、支部活動に関する提案を行っている。全組合員の旺盛な討論を呼びかける。

(関係団体 2018-11-09付)

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