６２年の歴史振り返る　函館市金堀小が閉校式挙行

（学校 2018-11-13付）

児童や関係者２５０人が出席した

　【函館発】函館市立金堀小学校（紺野克典校長）の閉校式が十月下旬、同校体育館で執り行われた。児童百九十八人をはじめ、来賓、同窓生、ＰＴＡ会員など合わせて約二百五十人が出席。同校の六十二年に及ぶ輝かしい歴史と伝統に思いをはせ、学び舎との別れを惜しんだ。

　同校は、昭和三十一年十月に駒場小学校、千代ヶ岱小学校から児童を受け入れ開校。平成七年に現校舎が完成した。六十二年間で送り出した卒業生は約六千人を数える。

　来年度、市の小・中学校再編に伴い、高盛小学校、千代ヶ岱小と統合し、現校舎で「大森浜小学校」として新たな歴史をスタートさせる。

　式辞に立った紺野校長は、同校を支えてきた保護者や地域住民に感謝の言葉を述べ、「開校以来、思いやりの心を育む指導、地域とともにある学校が脈々と引き継がれてきた」と振り返った。

　児童に対しては「六年生は最後の卒業生として夢の実現を、一年生から五年生は三校の児童が協力し大森浜小の未来につなげてほしい」と期待を寄せた。

　来賓あいさつでは、函館市教委の辻俊行教育長と渡島教育局の五十嵐晋局長が登壇。辻教育長は、学校再編統合の趣旨と経緯を説明した上で、教職員や地域住民に「統合校を温かく受け入れて」と求めた。五十嵐局長は校歌の一節を引用し、児童に対して「ともに学んだことを大切にして進んでいこう」と呼びかけた。

　引き続き、閉校事業実行委員会の石川彰委員長が「今後も、安心安全な地域環境をつくっていこう」と述べた。また、児童代表の横山マリアさんが「新しい仲間と絆を深めていこう」と力強く宣言した。

　校旗返納後、開校当時からの様子を記録した写真を「金堀小学校のあゆみ」としてスライドショーで映し出し、これまでの歴史を振り返った。

　最後に、前年度まで教頭を務めていた加藤一明氏が作詞・作曲した閉校記念歌「いつまでも　いつまでも」と校歌を会場全体で歌い上げた。

　出席した元教員の一人は「思い出は尽きない。地域の皆さんの協力に支えられてきたので、これからも児童のために力を貸していきたい」と話していた。

(学校 2018-11-13付)