函館市臼尻小が開校１４０周年　伝統受け継ぐ人材育成　記念式典で井上校長宣言

（学校 2018-11-15付）

　【函館発】函館市立臼尻小学校（井上嗣仁校長）の開校百四十周年記念式典が三日、同校で開かれた。全校児童三十五人と来賓や保護者など、合わせて約八十人が出席。式辞に立った井上校長は「本校の伝統を受け継ぎ、向上させ、地域活性化につながる人材育成に努める」と宣言した。

　同校は明治十一年に開設。校舎の増改築や校名の改称などを経て、平成十六年から臼尻小学校となった。

　これまでの卒業生は、五千四百人を数える。

　井上校長は式辞の中で、同校の歴史や地域とのかかわりにふれ「これまで以上に小学校のことに地域が興味をもってほしい」と期待を述べた上で、「本校の伝統を受け継ぎ、向上させ、地域の活性化につながる人材の育成に努めていきたい」と宣言した。

　続いて、百四十周年記念事業実行委員会の成田英晴実行委員長があいさつ。自身も同校の卒業生であることや当時の思い出などを紹介するとともに「これまで以上に地域と学校が協働することで、教育活動の充実を図り、社会で活躍できる人材の成長につなげたい」と決意を述べた。

　来賓祝辞では、市教委の辻俊行教育長が登壇。

　「学校ではどの地域でも同じ内容を教えるが、時間をかけて地域の特色や教員によって、その学校の“らしさ”が出てくる。臼尻には、それがある」と地域と学校のかかわりを称賛した。

　その上で「きょうをきっかけに、学校の新しい像について考えてほしい」と呼びかけた。

　児童代表あいさつでは、六年生で学級委員会委員長の竹内琉衣君が百四十周年を記念して取り組んできた学芸会やハイタッチ運動などを紹介し「良いことがたくさんあるこの学校に通えたことがとてもうれしい。卒業までの期間、楽しいことが企画できるよう頑張っていきたい」と述べた。

　このあと、校歌斉唱のほか、学校の歴史や行事の様子をスライドショーで紹介し、百四十年の歴史を振り返った。

　式典終了後には、学校・地域の歴史に関する展示物や児童の作品などを鑑賞できる郷土学習室に来場者の多くが足を運び、当時の思い出などを語り合った。

(学校 2018-11-15付)