道教委学校図書館活用促進指定校 効果的な取組へ理解深化 東神楽中が研修会で授業等(学校 2018-11-16付)
グループ協議に取り組む参加者
【旭川発】道教委「学校図書館活用促進事業」の指定を受けている東神楽町立東神楽中学校(髙木司校長)は十月三十一日、東神楽中と町総合福祉会館で上川管内学校図書館活用促進研修会を開いた。管内小・中学校の学校図書館担当職員など五十三人が参加。授業参観や事例発表・研究協議などを通して、学校図書館の効果的な活用について理解を深めた。
促進事業は、道学力・体力向上総合推進事業の一環。研修会では、学校図書館の環境整備や学校図書館を活用した授業づくりなどについて研修。担当教職員等の資質向上を図るとともに、すべての学校で学校図書館を活用した授業が充実するなど、学校図書館の効果的な活用に資することを目指した。
▼公開授業
開会式のあと、東神楽中の図書室で授業を公開。花田裕美子教諭が一年A組(生徒数三一人)の総合的な学習の時間「職場訪問学習・将来や進路に向けて」を展開した。
生徒は前時までに、キャリア学習の一環として、町内の事業所を訪問。職業と地域の結び付きや職業観などを学ぶ学習を進めてきた。
それを踏まえ、本時の目標を「職場訪問を振り返る中で、様々な職業があることを知り、自分が就きたい職業を思い描き、目標を達成するため、図書館の資料を活用して中学校卒業後の進路の道が、その出発点となることに気付くことができる」と設定した。
花田教諭は、今まで生徒が体験してきた職場訪問などを振り返らせた。本時の課題の動機付けを図るため、「中学校卒業後はどのような進路を考えなければならないのか」「その職業に就くためにはどのような資格が必要か」などと発問。生徒に図書館の資料を活用して調べるよう促した。
生徒が調べる際、ワークシートを使用。日本で使われている図書分類法である日本十進法について理解させ、選んだ本から職業に就く方法、資格など、必要な情報を書き留めさせた。
生徒が個人で調べ学習に取り組んだあとに全体発表。
「いろいろな職業があった」「自分のなりたい職業は、資格がないとなれないことが分かった」などと、進路を考える上で気付いたことを発表した。
最後に、将来の夢への実現のために特に必要だと思うことや、感想などをワークシートに記入させた。
▼研究協議など
授業後、総合福祉会館に移動して事例発表と研究協議を行った。
事例発表では、東神楽中の中村雅美教諭が同校の取組について説明。図書教諭をはじめ、学校図書協力員、教職員、町立図書館、保護者などと連携し、“チーム読書”として同校の図書室を運営していることを紹介した。図書室の掲示と環境整備の工夫や、町立図書館との連携について説明した。
研究協議では、「学校・地域・家庭が連携を図った子どもの読書活動推進の指導体制づくり」をテーマにグループ協議。参加者からは「保護者や地域の人が、何度か学校に本の読み聞かせをする機会を提供するのが良い」「保護者が本を読む家庭が減っているので、保護者向けに読書に関する働きを行う」などの意見が挙がった。
このあと、全国学校図書館協議会学校図書館スーパーバイザーの佐藤敬子氏が学校図書館の在り方について講義。
また、学校図書館に関する全体計画・指導計画の作成について演習・協議を行った。
(学校 2018-11-16付)
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