私立中高教育振興功労者表彰 本道受賞者の功績概要(学校 2018-11-16付)
私立中学校高校教育振興功労者表彰(六日付1面既報)の本道受賞者の功績概要はつぎのとおり。=敬称略=
▼森本正夫(北海学園理事長、北海商科大学学長)
昭和三十二年以来、北海学園大学・大学院の教員ならびに同大学に併設する開発研究所の研究員として教育研究に従事する一方、四十五年北海学園専務理事に就任し、理事長代理を経て五十一年一月以来現在まで理事長として、北海学園の経営の安定と充実発展のために尽力し、多大なる貢献をしている。
大学二校、高校二校を擁する道内最大の総合学園の理事長として、北海道における高等教育ならびに中等教育の充実発展のために尽くした業績は顕著であり、学園関係者のみならず多くの人々から高く評価されている。
国、北海道、札幌市の各種審議会などの委員としての活躍も幅広く、国においては、文部科学省が所管する私立大学審議会委員などを通じて、大学の設置、大学改革、教育職員免許法の改正、私立学校教職員の福利厚生事業などに関する審議に携わり、わが国教育の充実振興に尽くしている。
また、北海道においては、道総合開発委員会委員として道内における総合開発計画の作成や推進に携わってきたほか、道教委委員として四期十六年にわたり北海道における教育行政の執行にかかわり、二度にわたる道教育長期計画の策定や各種重要施策の推進に尽力し、昭和六十三年には地方教育行政功労として、文部大臣表彰を受賞している。
さらに、札幌市の都市計画、建築行政、福祉行政等にかかわる各種の審議会の委員や会長を歴任するなど、国や自治体の行政推進に多大の貢献をしており、その業績は顕著で、関係者から高く評価されている。
五十八年には道私立高校振興協会会長に就任し、同協会が平成八年五月に道私学協会と合併して道私立中学高校協会設立以降、初代会長として北海道における私立中学校および高校の経営の安定化や管理の適正化、教育内容の充実を図るために、学校法人の理事や校長および担当事務職員の研修などの事業を実施するほか、道内私学関係団体との連絡調整ならびに関係行政機関への要望、陳情等について中心的な役割を果たしている。また、道私学振興基金協会理事長などの役職を通して、北海道における私立学校の施設設備の充実、教職員の福利厚生の充実、生徒に対する奨学制度の充実などに努めている。四年度からは、道私学団体連合会の初代議長としても活躍しており、これらを総合して北海道私学の充実振興に尽した功績は誠に大であり、関係者から高く評価されている。
さらに、昭和六十三年から日本私立大学協会副会長兼道支部長として、大学の経営の安定や充実に指導力を発揮するほか、平成十年から日本私立中学高校連合会副会長、全国私学退職金団体連合会理事、十六年から日本私立大学団体連合会代議員として、それぞれの団体の中枢的存在として活躍しており、わが国における私学の充実振興についても大きく貢献している。
▼多田順一(多田学園理事長)
五十六年の永きにわたり高校教育と私学経営に当たり学園の充実発展に貢献するとともに、平成八年以来道私立中学高校協会理事、道私学退職金社団理事などを務め、私学の振興に大いに貢献した。
昭和三十七年四月道立池田高校教諭として奉職したのち、五十八年四月多田学園池田西高校副校長に就任し、当時、高校入試制度の学区変更(大学区制)を受け、老朽化した校舎の幕別町への移転新築と教育環境の新しい時代への対応に理事長・学校長とともに尽力した。
その設置とともに昭和五十九年八月から多田学園理事、平成六年四月から江陵高校校長、十二年四月から多田学園理事長に就任、現在に至るまで同学園の発展に貢献している。
また、時代の要請に応えるべく、二十一年四月に福祉科を設置し、高齢社会に不可欠な介護の専門家(介護福祉士)の養成に取り組んでいる。
このことは、教育に対する深い情熱と強い責任感によってなし得たことであり、学園関係者のみならず、多くの人々から評価を得ている。
道私立中学高校協会においては、八年五月から十一年三月まで教育振興部会委員、十五年四月から現在まで経営管理部会委員として、私学予算の確保や公私間の納付金負担格差の縮小是正と父母負担軽減施策の充実、生徒収容対策、公立高校の定員調整の対応など、本道私学の振興発展に果たした功績は大きなものがある。
▼土家康宏(清尚学院理事長、清尚学院高校校長)
永年にわたり一貫して北海道私学教育の振興に努め、学校教育はもとより、家庭科教育、生涯学習を通じた地域の社会教育に貢献した。
「特色ある教育」―ものをつくることを通じて日本の食文化や生活文化を学ぶことによって、感性を磨き心豊かな人間性をもった生徒を養う教育を実践。従来からの調理科に加えて、高校では東日本初めての製菓衛生師科を設置し、創立以来女子のみであったものを共学とし、男子にも教育の機会を広げた。
「食育の推進」―食育基本法の目的に従い、学校教育、社会教育や調理師・製菓衛生師の養成教育の振興等、生徒や地域への食育啓蒙活動を行っている。
「国際人の育成」―国際的視野をもった生徒を養成するため、中国、オーストラリアの六校と姉妹校提携し、留学生の受け入れや外国人教員による世界の食文化等の研修を実施した。
以上のように、私学独自の特色教育、食育教育、食文化を通じた国際人の育成など、広く社会とも連携した教育活動を実践しており、その功績は誠に顕著である。
平成二十一年九月から二十三年三月まで日本私立中学高校連合会評議員として、また道私立中学高校協会においては、二十一年九月から二十三年三月まで教育振興部会委員、二十一年九月から現在まで経営管理部会委員、三十年四月からは理事として私学予算の確保や公私間の納付金負担格差の縮小是正と父母負担軽減施策の充実、生徒収容対策、公立高校の定員調整の対応など、本道私学の振興発展に果たした功績は大きなものがある。
(学校 2018-11-16付)
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