札幌市中学校放送教育研究会 研究大会開き理科の授業公開 放送教材、ICT活用を協議(関係団体 2018-11-26付)
山岸教諭が放送教材やタブレット端末を活用し、ディベートを行う授業を展開
札幌市中学校放送教育研究会(熊谷誠二会長)は十五日、市立札幌開成中等教育学校で研究大会を開いた。理科の授業を公開したほか、授業検討会などを実施。研究の深化に向けて、放送教材やICTの活用方法などについて話し合った。
デジタル教材の活用方法について話し合うなど研究を深めた。
同会は大会主題を「“生きる力”を育み、未来を拓く 豊かな学びの創造」、研究主題を「学びのデザイン×放送教材・ICT活用で主体的・対話的で深い学びを創造する放送教育」と設定。能動的に学びを深める生徒を育むための授業計画のほか、放送教材・ICT活用方法などについて研究を進めている。
授業公開後の開会式では熊谷会長があいさつ。放送番組やICTの活用について「効果的・効率的な教育活動ができるよう大会などを通して研究を進めていきたい」と話した。
続いて、山岸陽一研究部長が研究概要を解説。研究主題や研究方法、研究計画などを説明した。このあと、授業検討会を実施した。
◆デジタル教材使い議論 3年理科「ゲノム編集」
札幌市中学校放送教育研究会では、同校の山岸教諭が三年C・Dチームの理科「ゲノム編集した食品を開発すべきか」(生徒数五四人)を公開。デジタル教材を活用し、決まりや思いやりなど生徒の考えを揺さぶる授業を展開した。
山岸教諭は、本時の目標を「遺伝子組み換え食品やゲノム編集の現状を調べ、メリットとデメリットを整理し、根拠のある考えをもち、仲間と交流することができる」と設定した。
はじめに山岸教諭は「NHK10min“遺伝子と遺伝”」と「NHKクローズアップ現代+“あなたが夢の発明の主役!?DIYバイオ最前線」の二番組を上映。自然界の遺伝の規則性やゲノム編集が一般化している現状を理解させた。
映像などから外国のゲノム編集に関する規制にふれたあと、ディベートの命題「ゲノム編集した食品を開発すべきである」を提示。命題について肯定・否定の立論、反ばくを用意する際に、書籍など出典を明らかにするほか、ディベートでは、お互いに言い合うのではなく、観客に意見を伝えることを意識するよう求めた。
続いて、生徒たちは各グループで調べ学習を実施。一人ひとりがタブレット端末を使い、情報を集めたほか、ディベートに用いるスライドを作成した。
このあと、四グループに分かれてディベートを実施。肯定側は「食料自給率の問題が解決すること」「今までの品種改良と(遺伝子組み換えが)同じ」など、否定側は「安全性の問題」「消費者団体の調査から発がん性の物質があると報告があった」など、それぞれが出典をもとに考えを述べた。
授業公開後は授業検討会を実施。山岸教諭の授業について「子どもたちが信頼できる情報をもとに考えを発表したことがよかった」「放送教材を見せる順番を変えてはどうか」などの意見が出た。
(関係団体 2018-11-26付)
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