札幌市中学校長会が全体研修会　教育深化へ成果を共有　３ヵ年継続研究、７部が発表

（関係団体 2018-11-26付）

研究発表を聴講する参加者

　札幌市中学校長会（蛯名嘉津夫会長）は二十一日、ホテルライフォート札幌で全体研修会を開いた。研究部や保健体育部など七部が研究発表。校長としての職能の向上を図った。

　同会では研究基本主題を「未来を築き、ともに社会を創る力を育む札幌市中学校教育」と設定。三ヵ年継続研究の三年目。各部が研究を進めてきた。

　開会式では蛯名会長があいさつ。これまで各部が研究に取り組んできたことについて「深化に向けて、各部がどのように迫り、有用な結論を示すことができたのかが全体研修会の評価になると思う」と話した。

　札幌市教委の檜田英樹学校教育部長があいさつしたあと、研究部や保健体育部、進路指導部、特別支援教育部、管理部、施設部、指導部の七部が研究発表した。

　このうち、特別支援教育部では、美香保中学校の中川清志校長、丘珠中学校の工藤昭彦校長、中の島中学校の秀島起也校長が本年度の研究について発表。特別支援教育の深化のため、①生徒一人ひとりの教育的ニーズに応えるための“多様な学び”の充実②校内の組織的な支援体制の充実と“切れ目のない支援体制”の構築③進路にかかわる課題と連携―について研究したことを報告した。

　①では、特別支援学級の教育課程について、個々の障がいに応じた指導内容や指導方法の工夫が求められるなど、多様な学びの実現が必要とされていることを説明。また、通常の学級における支援体制については支援によって好転した事例のほか、支援で困難に感じている点などを示した。

　②では個別の教育支援計画の活用やサポートファイルの作成・活用などについて、③では進路指導主事や特別支援教育コーディネーターなどによる進路相談、個別の教育支援計画の長期目標に組み込んだ進路指導などについて説明した。

　今後については、各校が試行錯誤し、困難と感じている取組を中心に「各校の実践例を具体的に検証」「共有できる方向性を検討」「効果的な取組の提案」を実施する方針を示した。

　このあと、発表内容について意見を交換した。

(関係団体 2018-11-26付)