【解説】道の自転車活用推進計画素案

（解説 2018-11-30付）

　道は、道自転車活用推進計画素案をまとめた。関係部局が相互に連携し、効果的・効率的な自転車関連施策を展開するもの。十二月中旬に開催する第二回道自転車活用等推進連携会議で意見を聴取。パブリックコメントを経て来年三月の策定を目指す。

　自転車関連の事故件数はここ数年減少傾向にあるものの、全交通事故件数に占める割合は約二〇％前後で横ばい傾向が続いている。事故の当事者は運転手が二十四歳以下、歩行者が六十五歳以上の高齢者が多い。

　道はことし四月、自転車の活用と安全な利用の推進に関する施策を総合的に推進するため、道自転車条例を施行。計画は、条例に掲げる理念の実現に向け、幅広い分野にわたる関連施策の一体的な推進を図ることを目的としている。

　推進期間は、国の自転車活用推進計画に準じ、本年度から二〇二〇年度まで。

　北海道の目指す姿として「誰もが安全・快適で楽しく自転車を利用できる“感動！自転車　北海道”」に設定。その実現に向け、①自転車を知る・使う②自転車を安全・安心に利用する③自転車を楽しく・快適に利用する―の三つの視点を掲げ、それぞれ展開方向を示している。

　①では、自転車利用促進に関する普及啓発、自転車利用環境の整備の推進に向けた取組を提示。自転車活用を促進する企業、自治体、大学などとの連携強化、自転車と歩行者分離された自転車通行空間の整備を展開する自転車ネットワーク計画の策定推進を掲げた。

　②では、交通安全教育の推進、自転車損害賠償保険などへの加入促進、災害時における自転車の活用を、③では、国内外のサイクリストの誘客に向けたプロモーションの展開、サイクルツーリズム推進を担う人材の育成・確保の検討などを示している。

(解説 2018-11-30付)