【解説】子どもに対する前兆事案―１１月末

（解説 2018-12-18付）

　道警本部は、子どもに対する前兆事案の届出受理状況（十一月末現在）をまとめた。一月からの累計で前年同期比二十一件減の一千十一件を受理した。

　前兆事案とは、子ども（十三歳未満）を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　十一月は、道内で前年同期に比べ三十一件増の百一件を受理。一月からの累計で、二十一件減の一千十一件となった。

　態様別にみると、「声かけ」が四百十七件で全体の四一％を占め、最も多かった。以下、「つきまとい」が百六十五件で一六％、「容姿の撮影」が百四十二件で一四％、「痴漢、身体接触」が九十五件で一〇％、「のぞき、盗撮」は八件で一％などとなっている。

　発生時間帯は、「午後三時台」が二百八十一件、「午後四時台」が百八十五件、「午後二時台」が百七十七件で、下校時間帯の午後二～四時で六三％だった。

　また、発生場所は「道路（歩道）上」が七百六十四件で七六％。発生時の子どもの状況は、「登校・下校時」が四百八十六件で四八％、「遊戯中」が二百四件で二〇％、「習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が百八十七件で一九％などとなった。

　警察署別の受理件数は、札幌方面の二十八警察署が六百六十七件で最も多い。

　道警本部では、生活圏での犯罪や前兆事案の発生状況を把握し、注意点をあらためて確認するほか、子どもたちに、不審者に遭遇した際、近くの大人に知らせることや、急いで避難することなどを指導するよう求めている。

　また、早期通報によって、行為者の特定や不審点の解消などに対応することができることから、子どもから不審者情報を聞いた際には、速やかな通報をするよう呼びかけている。

(解説 2018-12-18付)