道社会科教育研究会がセミナー　新たな教育の在り方理解　教諭３人が実践の成果発表

（関係団体 2019-01-17付）

小・中の教員５０人が参加した

　道社会科教育研究会（吉井惠洋会長）は八日、札幌市立発寒南小学校で第十二回社会科教育冬季セミナーｉｎ　Ｓａｐｐｏｒｏを開いた。小・中学校の教員約五十人が参加。実践発表や講演を通し、新たな社会科教育の在り方について理解を深めた。

　研究会では、三十年度から「主体的に社会に参画できる資質・能力の育成」に焦点を当て、三ヵ年研究に取り組んでいる。

　開会式では、吉井会長がセミナーの開催に至るまでの経緯などを紹介したほか、セミナーを通し「自分の社会科の力を伸ばすために役立ててもらえたら」とあいさつした。

　続いて、札幌市立新琴似北小学校の石橋純平教諭と札幌市立清田中学校の結城拓教諭、札幌市立上篠路中学校の宮田祐輔教諭が実践発表。

　うち、新琴似北小の石橋教諭は、単元「日本の歴史」の小単元「新しい日本、平和な日本へ」の授業づくりについて説明した。

　児童の実態として、調べ学習などに積極的に取り組むといった特徴があることを紹介。また、多様な考えを認める学級風土づくりなどを意識して、学習活動を展開してきたことを伝えた。

　「課題提示」「多角的な課題追究」など五つの視点のもと授業を進め、児童が自分の考えをノートに書けたことなどを説明。全体交流では、多様な意見を引き出すために、意見を取り出す順番を意識するなど話し合いをコーディネートしていくことの大切さなどを報告した。

　石橋教諭の実践発表後の質疑応答では、「この授業で地図帳はどう使えるか」という質問に対し、講師として招かれた玉川大学の寺本潔教授が回答。授業に関連した地図帳のページなどを紹介し、地図の活用は「創造力を増す方法の一つ」と話した。

　このあと、寺本教授が「地図＆地球儀を使えば社会科がもっと面白くなる」と題して講演した。

(関係団体 2019-01-17付)