稚内高で道高校長協会看護部会　看護支える担い手育成へ　２０人参加し研究協議大会開く

（関係団体 2019-01-23付）

看護教育の充実に向けて研鑚を積んだ

　【稚内発】道高校長協会看護部会（部会長・間義浩美唄聖華高校長）は三十年十二月中旬、稚内高校で第五十三回道看護高校研究協議大会を開いた。稚内高と美唄聖華高校の教職員ら約二十人が参加。大会主題「新学習指導要領を踏まえた授業改善の取組」のもと、研究発表や研究協議などを行い、看護教育の充実に向けて研鑚を積んだ。

　高校における看護教育の充実・発展のため、研究授業および研究協議を通して、関係教職員の資質・能力の向上を図ることが目的。

　主管校・稚内高の元紺谷尊広校長は「看護科高校は全道で二校と少ない数ではあるが、両校の交流を深め少しでも質の高い教育ができるよう、充実した研究協議大会になれば」と期待した。

　来賓あいさつで宗谷教育局の宮岡孝博局長は「入院期間の短縮や在宅医療の拡大など医療をめぐる環境は変化しているが、看護科においてはこうした変化に対応した教育が求められている。きょうの大会の成果を今後の両校の実践に生かし、北海道の医療・看護を支える担い手の育成に一層尽力してほしい」と呼びかけた。

　続いて、道教委高校教育課の峯田雅大指導主事が高校学習指導要領の改訂の基本的な考え方や教育内容の改善事項などについて解説。

　職業学科における総合的な探究の時間の特例について、「看護においては看護臨地実習の履修と総合的な探究の時間の目標が同じ場合には履修の一部または全部を替えることができる。その場合、同様の成果が期待できることを説明できるような根拠が必要となるので留意してほしい」と呼びかけた。

　引き続き、稚内高の無量谷順子教諭と美唄聖華高の小泉美折教諭が新学習指導要領における教科「看護」の改訂内容を説明。

　無量谷教諭は改善・充実内容として、「多職種と連携・協働し、多様な生活の場にいる人々の看護について、①専門性の高い実践力を養う学習の充実②医療安全に関する学習の充実③各領域における倫理的課題に関する学習の充実―の三点を挙げ、「どのように生徒に学習させるか考えていかなければならない」と述べた。

　このあと、稚内高の武内裕美子教諭が研究授業「臨地実習のまとめ」を実施。また、同校の井口円香教諭が「学習習慣の確立に向けた取組について～朝学習を通して得た成果と課題」と題して研究発表した。

(関係団体 2019-01-23付)