2019年度文科省教育関係予算案③
(関係団体 2019-01-28付)

 文部科学省の二〇一九年度文部科学関係予算案主要事項はつぎのとおり(金額単位・百万円、カッコ内は対前年度予算比)。

【グローバル社会における児童生徒の教育機会の確保・充実】=一八、一八五(九九減)

 グローバル人材育成については、第三期教育振興基本計画等を踏まえ伝統と文化を尊重し、それらを育んできたわが国と郷土を愛するとともに他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度や、豊かな語学力・コミュニケーション能力、主体性・積極性、異文化理解の精神などを身に付け、様々な分野で活躍できる人材の育成が重要である。このため、わが国の伝統や文化についての理解を深める取組を実施するとともに、在外教育施設の教育機能を強化し、また、高校生の国際交流を促進する。

◆わが国の伝統・文化教育の充実にかかる調査研究=八

 教育基本法や学習指導要領で重視されている伝統や文化等に関する教育の充実を図り、グローバル社会で活躍できる人材の育成に資するため、教材の作成や指導方法の開発等を行う。

▽わが国の伝統や文化に関する教材の作成、指導方法等に関する調査研究―三地域

◆在外教育施設教員派遣事業等および海外子女教育の推進=一七、六三〇

 在外教育施設で学ぶ児童生徒が増加する中、国内と同様の教育を行うために派遣教員数を拡充するとともに、高度グローバル人材育成拠点としての日本人学校等の教育機能を強化する。また、日本人学校に対する特別支援教育にかかる相談体制の整備やスクールカウンセラー派遣など海外子女教育の充実を図る。

▽在外教育施設派遣教員―一、二七四人→一、二九九人

▽在外教育施設の高度グローバル人材育成拠点事業―拡充

▽在外教育施設教育支援事業―拡充

◆高校生の国際交流の促進=五四七

▽アジア高校生架け橋プロジェクト

 アジア諸国で日本語を学ぶ優秀な高校生を日本全国の高校に招へい(五年間で計一、〇〇〇人。招へい人数一〇〇人→二〇〇人、招へい期間六ヵ月→八ヵ月程度)。

▽社会総がかりで行う高校生国際交流促進事業

 地方公共団体や学校、民間団体等が実施する留学プログラムへの参加に対する支援。対象・一、五〇〇人×五七、〇〇〇円。

▼関連施策

▽地域における青少年の国際交流推進事業(イングリッシュキャンプ)

【グローバル人材育成のための大学の国際化と学生の双方向交流の推進】=三九、〇八〇(八六三減)

◆大学教育のグローバル展開力の強化=四、七〇五(七六五減)

 わが国の高等教育の国際競争力の向上およびグローバル人材の育成を図るため、国際化を徹底して進める大学を支援する。また、大学教育のグローバル展開力の強化を図るため、わが国にとって戦略的に重要な国・地域との間で、質保証を伴った国際教育連携やネットワーク形成の取組を支援する。

▼スーパーグローバル大学創成支援事業=三、三九七

 わが国の高等教育の国際競争力向上およびグローバル人材の育成を図るため、世界トップレベルの大学との交流・連携の実現・加速や多様な価値観が集まるキャンパスを実現するための人事・教務システム改革など国際化を徹底して進める大学を重点的に支援する。

▼大学の世界展開力強化事業=一、三〇八

 大学教育のグローバル展開力の強化を図るため、わが国にとって戦略的に重要な国・地域との間で、質保証を伴った学生交流の実施等を推進する国際教育連携やネットワーク形成の取組を支援する。

◆大学等の留学生交流の充実=三四、三七五(九八減)

 意欲と能力のある若者全員に留学機会を付与し、日本人留学生の倍増(六万人→一二万人)を目指すため、若者の海外留学への機運醸成を図る留学促進キャンペーン「トビタテ=留学JAPAN」の活動を推進するとともに、学位取得目的の長期留学支援の拡充等によって、留学経費を支援する。また、優秀な外国人留学生を確保し、内なる国際化を図る「留学生三〇万人計画」の実現に向け、海外での日本留学の魅力発信を強化するため、現地および日本の関係機関と連携し、海外での渡日前から帰国後まで一貫した情報発信・リクルーティングの支援など日本留学サポート体制の構築を推進する。

▼大学等の留学生交流の支援等=八、一〇〇

▽大学等の海外留学支援制度=八、〇一七

▽日本人の海外留学促進事業=八三

 日本人の留学促進については、官民協働による「トビタテ=留学JAPAN日本代表プログラム」と合わせて促進。

▼優秀な外国人留学生の戦略的な受入れ=二六、二七五

▽日本留学への誘い、入り口(入試・入学・入国)の改善=一、〇三三

▽日本留学海外拠点連携推進事業=四五〇―拡充、六拠点

 リクルーティング機能から帰国後のフォローアップまで一貫したオールジャパンの日本留学サポート体制を実現するため、各拠点の活動の強化を図る。

▽受入れ環境づくり、卒業・修了後の社会の受入れの推進=二四、〇三七

①外国人留学生奨学金制度

・国費外国人留学生制度=一八、五四五―一一、二七六人

・留学生受入れ促進プログラム=三、六四七―七、八〇〇人

②留学生就職促進プログラム=三七〇―一二拠点

【大学教育再生の戦略的推進】=一五、六三五(三、〇五五減)

◆世界をリードする教育拠点の形成=一〇、三一七(二、三八九減)

 世界に誇れるトップレベルの教育研究活動を実践する大学の機能を飛躍的に高め、世界に発信していくことで、わが国の高等教育・学術研究のプレゼンス向上を図る。

▼卓越大学院プログラム=七、四〇九

 国内外のトップ大学や民間企業等の外部機関と組織的な連携を図り、企業等からの外部資金をはじめとする学内外資金を活用しつつ、世界最高水準の教育力と研究力を結集した学位プログラムの構築・実践を通じて、人材育成・交流および新たな共同研究の創出が持続的に展開される拠点を形成し、あらゆるセクターをけん引する卓越した博士人材の育成を進める。

▼博士課程教育リーディングプログラム=二、九〇八

 俯かん力と独創力を備え、広く産学官にわたりグローバルに活躍するリーダーを養成するため、産学官の参画を得つつ、博士課程前期・後期一貫した世界に通用する質の保証された学位プログラムを実施する「リーディング大学院」の構築を支援する。

◆革新的・先導的教育研究、プログラム開発やシステム改革の推進=五、三一八(六六六減)

 大学等における革新的・先導的教育研究プログラムを開発・実施する取組や、迅速に実現すべきシステム改革を支援・普及することで、大学教育の充実と質の向上を図る。

▼地(知)の拠点大学による地方創生推進事業=一、〇三七

 若年層の東京一極集中を解消するため、全学的に地域を志向する大学が他の大学等や自治体、地域の中小企業などと協働し、地域を担う人材を養成するための教育改革を実行するとともに、各地域の実情に応じた雇用創出や学卒者の地元定着率向上を図る取組を進めることで、地(知)の拠点大学による地方創生を推進する。

▼Society5・0に対応した高度技術人材育成事業=一、二九二

 大学等と企業等の産業界が連携し、社会人学び直しプログラムを含む実践的な教育とそれらを支える実務家教員を育成・活用するシステムを構築することで、人材不足が深刻化しているサイバーセキュリティ人材等の情報技術人材やデータサイエンティストなどわが国の成長をけん引する人材育成を促進する。

◆高度医療人材の養成と大学病院の機能強化=一、七〇二(二九三減)

 大学および大学病院において高度医療を支える人材の養成や新しい医療技術の開発等を担う人材の養成を促進するとともに、地域医療の最後の砦である大学病院の機能を強化する。

▼先進的医療イノベーション人材養成事業=一、一五六

 わが国の医療・健康水準の向上のため、高度な教育・研究・診療機能を有する大学・大学病院において、医療ニーズに対応した戦略的な医療人材養成拠点を形成する。

▽医療データ人材育成拠点形成事業=二〇〇―新規

 医療現場から大規模に収集される多様なデータの利活用を推進し、質の高い医療を実現するため、医療データの活用基盤を構築・運営する人材や医療データを利活用できる人材を育成する。

▽多様な新ニーズに対応する「がん専門医療人材(がんプロフェッショナル)」養成プラン=九五六

 がんにかかる多様な新ニーズに対応するため、ゲノム医療従事者、希少がんおよび小児がんに対応できる医療人材、ライフステージに応じたがん対策を推進するがん専門医療人材を養成する。

▼大学・大学院および附属病院における人材養成機能強化事業=五一一

 医療の高度化等に対応するため、優れた高度専門医療人(医師・歯科医師・看護師・薬剤師など)を養成するための教育体制の充実を図る。

▽課題解決型高度医療人材養成プログラム=四三六

 高度な教育力・技術力を有する大学が核となって、わが国が抱える医療現場の諸課題等に対して、科学的根拠に基づいた医療が提供できる優れた医療人材の養成を推進する。新たな領域(アレルギーおよび外科解剖・手術)を設け、国公私立大学医学部・附属病院における高度医療人材の養成を促進する。

▽基礎研究医養成活性化プログラム=七五

 基礎医学を志す医師の減少に歯止めをかけるとともに、わが国の基礎医学研究における国際競争力を強化するため、複数の大学がそれぞれの強みを生かし連携するなど、教育を活性化し、病理学や法医学分野等における優れた基礎研究医を重点的に養成する。

◆専修学校の人材養成機能の充実・強化=二、四五四(一四六増)

 専修学校において、産業界・社会が求める有為な人材を養成する機能を充実・強化するとともに、職業実践専門課程の認定等を基軸とした質保証・向上のさらなる充実を図る。また、経済的負担の軽減を通じた学びのセーフティネットを保障するため、専門学校生に対する経済的支援策について実証研究を行う。

◆専修学校による地域産業中核的人材養成事業=一、二七四

 専修学校の地域産業の発展を支える中核的な人材養成機関としての役割の充実を図るため、地方公共団体や地域の産業界と連携し、分野に応じた中長期的な人材育成に向けた協議体制の構築等を進めるとともに、これからの時代に対応した教育プログラム等の開発や効果的な産学連携教育の実施のためのガイドラインの作成などを進める。

▼機動的な産学連携体制の整備

▽地域版人材育成協議会の設置―一八ヵ所

▽全国版人材育成協議会の設置―五ヵ所

▼教育プログラム等の開発

▽Society5・0等対応カリキュラムの開発・実証―三〇ヵ所

▽地域課題解決実践カリキュラムの開発・実証―三〇ヵ所

▽「学びのセーフティーネット」機能の充実・強化―六ヵ所

▼産学連携手法の開発

▽専修学校版デュアル教育システムの開発―九ヵ所

◆専修学校リカレント教育総合推進プロジェクト=三一五―新規

 「人生一〇〇年時代」にふさわしい多様なリカレント教育機会の充実を図るため、専修学校におけるリカレント教育機能の強化に向けて、分野を超えたリカレント教育プログラムの開発や、eラーニングを活用した講座の開催手法の実証、リカレント教育の実施運営体制の検証を総合的に推進する(二五ヵ所)。

▽専修学校グローバル化対応推進支援事業=一九六

 専修学校への留学に関する総合的・戦略的な留学生施策の推進を図るため、諸外国における日本の専修学校の広報・優秀な外国人留学生の掘り起こし、日本語教育支援や修学支援、留学生の在籍管理、卒業後の国内への定着支援など、各地域における関係機関・団体との連携によるモデル体制の構築を進める(四ヵ所)。

◆職業実践専門課程等を通じた専修学校の質保証・向上の推進=一六二

 専修学校における研修プログラム開発や研修体制づくり等による教育体制の充実を図るとともに、先進モデルの開発などによる職業実践専門課程の充実に向けた取組や教学マネジメントの強化に向けた取組の推進等を通じて、職業教育の充実および専修学校の質保証・向上を図る。

◆専修学校と地域の連携深化による職業教育魅力発信力強化事業=五二

 専修学校が担う職業教育の魅力発信力を強化するため、効果的な情報発信の在り方について検討・検証を行うとともに、関係機関と連携し、専修学校の職業教育機能を生かした体感型の学習機会等を提供した際の効果、連携に当たっての留意点を整理する。

◆専門学校生への効果的な経済的支援の在り方に関する実証研究事業=一七五

 意欲と能力のある専門学校生が経済的理由によって修学を断念することがないよう、経済的支援および修学支援アドバイザーによる修学支援を行い、施策効果等に関するデータを継続的に収集し、分析・検証を行い、その効果等について普及することによって専門学校の取組のさらなる充実を図る。

・対象人数―約一、〇〇〇人

【特別支援教育の生涯学習化推進プラン】=三、〇九八(二〇九増)

 障害者権利条約の批准や障害者差別解消法の施行等も踏まえ、障がい者が学校卒業後も含めたその一生を通じて、自らの可能性を追求できる環境を整え、地域の一員として豊かな人生を送ることができるよう、生涯を通じて教育やスポーツ、文化芸術等の様々な機会に親しむための関係施策を横断的かつ総合的に推進するとともに、共生社会の実現を目指す。

◆学校卒業後における障害者の学びの支援に関する実践研究事業=一〇五

 学校卒業後の障がい者について、学校から社会への移行期や人生の各ステージにおける効果的な学習にかかる具体的な学習プログラムや実施体制、情報収集・提供・相談機能等に関する実証的な研究などを行い、成果を全国に普及する。

◆社会で活躍する障害学生支援プラットフォーム形成事業=三四

 障がいのある学生への支援を支える組織的アプローチの土台として、大学等の連携プラットフォームを形成し、福祉・労働行政機関、企業などとの組織的ネットワークの構築、支援手法の開発・調査、支援リソースの共有手法の研究等を行い、成果の現場への普及・共有を図る。

◆障害者による文化芸術活動推進事業=三〇〇

 障がい者による文化芸術活動を推進するため、障がい者による文化芸術の鑑賞や創造、発表の機会の拡充、芸術上価値が高い作品等の評価などを向上する取組を実施する。

【切れ目ない支援体制構築に向けた特別支援教育の充実】=二、五八六(一八八増)

 切れ目ない支援体制構築のための特別支援教育の推進について、障がいのある児童生徒等の自立と社会参加の加速化に向けた取組の充実を図り、障がいのある児童生徒等が十分な教育を受けられる環境を構築する。

◆切れ目ない支援体制整備充実事業=一、七九六

 二〇一六年の障害者差別解消法の施行、発達障害者支援法の改正等を踏まえ、自治体などの切れ目ない支援体制整備に向けた取組に対して経費の一部を補助する(補助率三分の一)。

▽特別な支援を必要とする子どもへの就学前から学齢期、社会参加までの切れ目ない支援体制整備

▽特別支援教育専門家配置(医療的ケアのための看護師一、五〇〇人↓一、八〇〇人)

◆学校における医療的ケア実施体制構築事業=五九

 学校において高度な医療的ケアに対応するため、医師と連携した校内支援体制の構築や、医療的ケア実施マニュアル等の作成など、医療的ケア実施体制の充実を図る―二〇地域

◆発達障がいの可能性のある児童生徒等に対する支援事業=二一三

▽発達障がいに関する通級による指導担当教員等専門性充実事業

 小・中・高校等における発達障がいを含む障がいのある児童生徒等に対する特別支援教育の体制充実のための通級による指導の担当教員に対する研修体制を構築するとともに、必要な指導方法について調査研究等を行う(一八ヵ所)。

◆学校と福祉機関の連携支援事業一〇―新規

 障がいのある子どもに対する、一貫した支援の提供に資するため、学校と障害児通所支援事業所の効率的かつ効果的な連携の在り方について調査研究を行う(四ヵ所)。

◆特別支援教育に関する教職員等の資質向上事業=四五

 特別支援教育を担当する教員の専門性の向上を図るため、特別支援学校教諭免許状等取得に資する取組や特別支援学校教員等に対する専門的な研修を実施する(三二ヵ所)。

◆学習指導要領等の趣旨徹底等および学習・指導方法の改善・充実=一三九

 教科書等の作成や新学習指導要領の周知・徹底等を着実に実施し、改訂を踏まえた特別支援学校における学習・指導方法の改善・充実を図るための実践研究等を行う(二五ヵ所)。

◆学校における交流および共同学習を通じた障がい者理解(心のバリアフリー)の推進事業=五一

 教育委員会等が主体となり、学校において、障がいのある子どもとない子どもとの交流および共同学習の機会を設け、各教科やスポーツ、文化・芸術活動等を教育課程に位置付けるなど、障がい者理解の一層の推進を図る(二〇地域)。

◆高校段階における入院生徒に対する教育保障体制整備事業=二六―新規

 高校教育段階の入院生徒等に対する教育保障体制の整備について調査研究を実施する(五地域)。

◆教科書デジタルデータを活用した拡大教科書、音声教材等普及促進プロジェクト=二一〇

 発達障がいや視覚障がいなどのある児童生徒が十分な教育を受けられる環境を整備するため、教科書デジタルデータを活用した音声教材等に関する効率的な製作方法や高校等における拡大教科書の普及促進、教材の活用に関するアセスメントなどについて実践的な調査研究等を実施する。

▼関連施策

▽特別支援教育就学奨励費負担等=一二、一六四(補助率二分の一)

▽国立特別支援教育総合研究所運営費交付金・施設整備費=一、〇八三

▽通級による指導担当教員の基礎定数化による教職員定数の改善を着実に実施

▽学校施設整備(特別支援学校の教室不足解消のための補助、公立学校のバリアフリー化)

【女性の活躍推進等のための環境整備】=一〇一(三五増)

 女性の活躍推進等を図るため、女性が安心して子どもを育て活躍できる環境を整備するとともに、キャリア形成支援によって女性の能力を最大限発揮できるよう支援を行う。併せて、スポーツを通じた女性の活躍推進に取り組む。

◆男女共同参画推進のための学び・キャリア形成支援事業=三二

 女性がリカレント教育を活用して復職・再就職しやすい環境整備の在り方や、大学等、地方公共団体、男女共同参画センターなどの関係機関が連携し、地域の中で女性の学びとキャリア形成・再就職支援を一体的に行う仕組みづくりに関するモデル構築や普及啓発のための研究協議会の開催等を実施する。

◆次世代のライフプランニング教育推進事業=三四―新規

 次世代を担う若者が、固定的な性別役割分担意識にとらわれず主体的に多様な進路を選択することができるよう、学校教育段階から男女共同参画意識の醸成を図るため、学校で活用できるライフプランニング教育プログラムや、教員研修プログラムを開発する。

【リカレント教育等社会人の学び直しの総合的な充実】=九、二九六(五三六増)

 人生一〇〇年時代を見据え、わが国のリカレント教育など社会人の学び直しの抜本的拡充を図るため、履修証明制度および社会人向け短期プログラムの文部科学大臣認定制度の改正等と併せて、産学連携人材育成システムの構築をはじめ、専修学校におけるリカレント教育機能の強化、女性の学びとキャリア形成・再就職支援を一体的に行う仕組みづくりなどによる環境整備、社会人の学びの情報アクセスの改善、放送大学におけるオンライン授業や実務型プログラム等の充実などを通じ、大学・専修学校等の取組を支援する。

◆社会人の学びの情報アクセス改善に向けた実践研究=一七

 社会人や企業などの学びに対するニーズを整理し、社会人が各大学・専修学校等における社会人向けのプログラムの開設状況や、社会人の学びを支援する各種制度に関する情報に効果的・効率的にアクセスすることができる機会の創出に向けて、大学などとの連携体制を構築し、実践的な調査研究を行う。

◆放送大学の充実・整備=七、六三一

 人生一〇〇年時代を見据え、放送大学のもつノウハウを最大限活用し、実務型講座を含む映像コンテンツなどの充実や、社会的トピックスや関心度の高い過去の科目を精選し、リメイクを施したアーカイブ映像の配信などを行い、リカレント教育の機会を全国へ提供する。

◆学びを通じた社会参画の推進に関する実証研究事業=九―新規

 地域の多様な主体との連携・協働によって、社会的に孤立しがちな人々の学びを通じた地域社会への参画を社会教育部署が核となって促進する実証実験活動を行い、社会的孤立の予防・解消と活力ある地域づくりのための効果的な取組について、全国各地への展開を図る。

▼関連施策

▽私立大学等経常費補助金(特別補助)=社会人の組織的な受入れを促進する取組を実施している私立大学等に対して特別補助を実施

▽学びを通じたステップアップ支援促進事業=就職やキャリアアップにおいて不利な立場にある高校中退者等を対象に、高校卒業程度の学力を身に付けさせるための学習相談および学習支援のモデルとなる地方公共団体等の取組について、実践研究を行うとともに、その研究成果の全国展開を図る。

(関係団体 2019-01-28付)

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