社会資本整備と教育関係者がフォーラム　協働で持続的な取組を　防災と学校について協議

（関係団体 2019-02-06付）

文科省課長らによるパネルディスカッション

　地域と教育を元気にするフォーラム2019「防災と学校教育」が二日、ＴＫＰガーデンシティ札幌駅前で開かれた。学校教育の場で防災教育に取り組む小学校長、社会資本整備を通して防災に取り組む開発局の担当課長などが意見を交換。社会資本整備と学校教育の担当者が協働することで、持続可能な取組とすることを確認した。

　道開発技術センター（＝ｄｅｃ、山口登美男理事長）が効果的な防災教育について考えようと開いたもの。約九十人が参加した。

　開会に当たり山口理事長は、「学校教育で防災教育に携わる教員と社会インフラ整備の担当者が協働して取り組むきっかけになれば」と期待した。

　文部科学省男女共同参画共生社会学習・安全課安全教育推進室の吉門直子安全教育調査官が「生きる力を育むこれからの防災教育」と題して講演。学校安全にかかわる国の動向、地域防災における学校の位置付けなどについて説明し、「児童生徒に“生き抜く”とともに“安全な社会をつくる”ための知恵と行動力を身に付けさせる安全教育が重要」と訴えた。

　防災教育に取り組む道内小・中学校の教員や社会資本整備を担当する開発局職員によるポスターセッションのあと、「防災と学校」をテーマにパネルディスカッション。

　パネリストは吉門安全教育調査官、札幌市立琴似中央小学校の菅野光明校長、札幌市立屯田小学校学校評議員の松井敦利氏、開発局事業振興部の田村桂一防災課長。コーディネーターは札幌市立屯田小学校の新保元康校長が務めた。

　昨年九月の北海道胆振東部地震発生時の取組を振り返るとともに、防災拠点としての学校の在り方、防災教育に対する期待と課題について協議。「学校教育には、自助だけでなく、公助の姿勢を育てる役割を期待する」「それぞれの立場で災害に備えて何ができるかを考えなければ」などの意見が出された。

　防災のために、社会資本整備の担い手が計画・整備・訓練を進めるとともに、学校教育を通して災害や国、本道のことについて知る必要性があるとし、両者が協働し持続可能な取組にしていくことを確認した。

(関係団体 2019-02-06付)