さっぽろ連携中枢都市圏ビジョン案 農業体験学習を推進 小学校に受入団体リスト配布 11市町村と札幌市が協力
(市町村 2019-02-08付)

 札幌市は、さっぽろ連携中枢都市圏ビジョン案をまとめた。札幌市と近隣の十一市町村が連携中枢都市圏を形成し、地域活力の維持・発展に向けた様々な取組を展開するもの。教育に関する事項では、特色ある教育活動の充実に向けて、三十一年度に農業体験学習を受け入れることが可能な団体等のリストを作成し、各市町村立の小学校に配布することなどを盛り込んだ。現在パブリックコメントを実施しており、ことし三月中にビジョンを策定することとしている。

 国は、二十七年一月、連携中枢都市圏構想を発表。人口減少・少子高齢化社会においても、地域の拠点となる自治体(連携中枢都市)が近隣市町村と連携し、活力ある社会経済を維持する拠点の形成を目指すもの。連携中枢都市圏ビジョンを策定することで、国の財政支援を受けながら、「経済成長のけん引」などに関する連携した取組を進めることができる。

 さっぽろ連携中枢都市圏ビジョン案では、札幌市を連携中枢都市として、札幌市へ通勤・通学する人の割合が高い小樽市、岩見沢市、江別市、千歳市、恵庭市、石狩市、北広島市、当別町、新篠津村、南幌町、長沼町の十一市町村と、都市圏を形成することとしている。

 取組期間は三十一年度から五年間。目指す将来像には「“住みたくなる”“投資したくなる”“選ばれる”さっぽろ圏域」を提示。推進する具体的な取組として①圏域全体の経済成長のけん引②高次の都市機能の集積・強化③圏域全体の生活関連機能サービスの向上―の三つを挙げている。

 このうち、教育に関連する事項では、食の大切さへの理解を深めるなど、圏域内の特色ある教育活動の充実に向け、岩見沢市を除いた連携市町村における農業体験学習の受け入れ可能団体等のリストの作成を盛り込んだ。

 リストは三十一年度内に作成し、各市町村立の小学校に配布する予定。取組期間内に外部と連携した農業体験学習の実施小学校数を百校とすることを目標に掲げている。

 また、高等教育機関の集積を生かした人材の育成についても取り組む。学生が地域課題の解決策を検討・実施し、その成果を圏域全体で活用する「学生による課題解決プログラム」や、健康医療やIT、経営分野の知識を有する学生チームでビジネスプランを作成する「健康医療×IT起業家育成プログラム」などを実施する。

 案について、三月六日までパブリックコメントを募集しており、三月中にビジョンを策定する見通し。

(市町村 2019-02-08付)

その他の記事( 市町村)

旭川市の31年度放課後子供教室 新たに江丹別小で開始 大町小、日章小と3校体制

 【旭川発】旭川市は、三十一年度の放課後子供教室実施校に江丹別小学校を新たに加えることを計画している。三十年度からスタートした大町小学校、日章小学校との三校体制とし、児童の安全安心な環境づく...

(2019-02-13)  全て読む

恵庭市の31年度予算案 ALTを4人に増員 教育費4%増え18.9億

 恵庭市は七日、三十一年度予算案を発表した。一般会計の総額は前年度当初比二・八%増の二百七十三億七千四百万円で、教育費は四・一%増の十八億九千五百七十四万円を計上。一般会計に占める構成比は六...

(2019-02-12)  全て読む

函館市の31年度予算案―骨格編成 教育費は約100億円 SSW配置や勤怠時間管理

 【函館発】函館市は八日、三十一年度予算案を公表した。市長選挙を控えた骨格編成で、一般会計は前年度当初比〇・五%増の一千三百五十六億二千万円。このうち、教育費は九十九億五千九百四十九万円で、...

(2019-02-12)  全て読む

通学用服の取扱いで通知―函館市教委 経済的負担軽減を

 【函館発】函館市教委は市内小中学校に対して、中学校における通学用服の適正な取扱いに関する通知を発出した。各家庭の経済的負担の軽減を目的とした取組例を示しており、各メーカーと、性能・値段の比...

(2019-02-12)  全て読む

旭川市が31年度予算案を発表 教育費は7.5%増の94億 小学校3校で新規に子供教室

 【旭川発】旭川市は六日、三十一年度予算案を発表した。一般会計は前年度当初比一・一%増の一千五百七十億七千万円。うち、教育費は七・五%増の九十三億九千九百七十八万円となった。東栄小学校の増改...

(2019-02-12)  全て読む

働き方改革アクション・プラン―雄武町教委 週60時間超の教員ゼロに 勤務時間客観的把握など

 【網走発】雄武町教委は、三十~三十二年度の三ヵ年を取組期間とする「学校における働き方改革雄武町アクション・プラン」を策定した。「一週間当たりの勤務時間が六十時間を超える教員を全学校でゼロに...

(2019-02-08)  全て読む

生涯学習推進計画改訂案まとめる―紋別市教委 各世代が輝くまち 4つの施策で人づくりなど

 【網走発】紋別市教委は、三十一~三十五年度までの五年間を計画期間とする生涯学習推進計画(改訂版)案をまとめた。基本理念「“生きる力”を育み、各世代が輝くことができるまちづくり」のもと、四つ...

(2019-02-08)  全て読む

働き方改革で札幌市教委 民間コンサル派遣へ 9月以降に小・中・高1校ずつ

 札幌市教委は三十一年度、働き方改革の一環として、民間コンサルタントを市立小・中学校、高校の各一校に派遣する予定だ。教職員の働き方についての聞き取り調査などを実施するもの。コンサルタントの調...

(2019-02-08)  全て読む

全国学力・学習状況調査結果報告書―旭川市教委 小学校10領域で全国以上 組織的な検証改善サイクルを

旭川市教委全国学力・学習状況調査の資料概要をまとめた表作成(改)  【旭川発】旭川市教委は、三十年度全国学力・学習状況調査結果を分析し報告書にまとめた。教科に関する調査で、小学校は十九領域すべてで全道平均を上回り、十領域で全国平均と比べ同等または上回る結果...

(2019-02-08)  全て読む

早寝早起き朝ごはん運動にかかる表彰 本道から2団体が栄誉 表彰式は3月7日 文科省

 文部科学省は、三十年度優れた「早寝早起き朝ごはん」運動の推進にかかる文部科学大臣表彰の受賞団体を決定した。本道からは、浦幌町小中一貫CS委員会など二団体が受賞。表彰式は、三月七日午後一時か...

(2019-02-08)  全て読む