渡島局が研究実践指定校交流会 管内全体の学力向上へ 松城小、久根別小、森中の3校
(道・道教委 2019-02-21付)

渡島局研究実践指定校実践発表会
29~30年度2ヵ年の実践成果等を発表

 【函館発】渡島教育局は二月上旬、渡島合同庁舎で渡島管内研究実践指定校実践交流会を開いた。同局の研究指定を受けている管内の小・中学校から教職員十九人が参加。本年度で二ヵ年の研究指定期間を終える松前町立松城小学校、北斗市立久根別小学校、森町立森中学校の代表者が研究成果や今後の方向性を説明したほか、情報交流を通して学力向上を目指した。

 管内研究指定校が交流し、実践成果の普及に努めるとともに、各校における今後の研究の充実を促進し、児童生徒の学力向上に資することが目的。

 開会式のあと、義務教育指導班の目黒範和主任指導主事が新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業改善の在り方を説明。子どもたちに求められている資質・能力の向上を目指した授業づくりや、新しく導入されるプログラミング教育の目的などを解説した。

 各校の発表では、松城小が「主体的に学び、自分の思いや考えを表現する子を目指して~生活科・社会科において、他者に目を向け、学び合う指導の工夫・改善」、久根別小が「学びを楽しみ、伝え合い深め合う子どもの育成~主体的・対話的で深い学びを目指した授業づくりを通して」、森中が「生徒の自尊感情を高め、生きる意欲を育む授業力の向上~わかる、できる、アクティブ・ラーニングの視点に基づく授業の展開を通して」と各校の研究主題について説明した。

 このうち森中の髙島純教諭は、前年度までの成果を「教師の授業に対する意識・技術が向上している」とする一方、生徒の学習意欲があまり高まっていない課題の解決に向け、授業を組み立てるポイントとして「導入の工夫、意欲付け」「一斉・ペア・グループによる学習形態の工夫」などを取り入れた取組を紹介。具体的には、指導案の工夫や校内での寺子屋の設置、長期休業中の学習支援などを通した学習の習慣化などを挙げた。

 成果として、本年度の生徒アンケートの集計結果を示し、授業の評価で「とても分かりやすい」が約六割となったほか、「生徒の自尊感情は、前年度より約一割増加した」と説明した。

 今後の方向性として、知識のさらなる定着を目指すため、「取組を継続し、学習内容の定着を図っていく」「学習指導要領改訂を踏まえ、生徒の実態に即したカリキュラムの見直し、編成をしていく」とした。

 発表終了後は、学力向上に向けた校内研究の在り方と今後の取組について協議・交流を行い、研鑚を積んだ。

(道・道教委 2019-02-21付)

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