組織強化・拡大へ総力 特別決議を採択 北教組中央委(関係団体 2019-03-05付)
北教組の第百二十二回中央委員会で採択された特別決議はつぎのとおり。
今、「貧困と格差」が拡大・固定化した社会は、「差別と偏見」や「分断と孤立」を助長させ、他者への寛容さを失わせている。こうした中で虐待やネグレクトなど、子どもの命、生きる権利が奪われている状況が生じている。いじめや不登校が過去最多の件数となるなど、子どもたちの豊かな人間関係の構築が阻害され、悩みが深刻化している。
教職員も「学習指導要領」に基づく「競争と管理」の教育によって「過労死レベル」の超勤を強いられ、ゆとりをもって子どもたちに接することができずにいる。今学校に必要なことは、子どもたちの豊かな学び合いの時間を確保するゆとりある教育課程・教育活動の構築・創造である。そのため、教職員がゆとりをもって、子どもたち一人ひとりに寄り添うことができる教育環境が必要となる。
しかし、中央教育審議会答申「学校における働き方改革に関する総合的な方策」は、学習指導要領体制を一層押し付けるものとなっており、教育現場が求めている抜本的な教職員定数改善や超勤に拍車をかける給特法の廃止・見直しに踏み込んでいない。
また、「勤務時間の上限に関するガイドライン」「一年単位の変形労働時間制」の導入は、現状の超勤実態を追認し時間外勤務手当等不支給の違法を助長するものであり、答申に基づく一方的な制度変更は断じて容認できない。
私たちは、引き続き文部科学省・道教委に対し、過密な教育課程や「点数学力向上策」を強いる学習指導要領体制などの教育施策の転換とともに、持ち授業時間数削減に向けた教職員定数の改善や「給特法・条例」の廃止・見直しなど、実効ある超勤解消策を求め、取組を強化していく。
北教組は、学習指導要領体制と対決し、「ゆとりがあって分かる授業、楽しい学校」を目指し、権利としての「学び」を保障し主体性を育む「授業実践」や、自分らしくよりよく生きる「道徳性の教育」などの自主編成を進めてきた。
今後、学校改革・教育課程自主編成推進委員会が提起する人権教育を基盤とした「主権者教育」や「小学校外国語」などの自主編成について、職場討議資料をもとにすべての組合員が学習を深め、未組織者・青年層とともに教育実践を進めることが重要である。
私たちは、自主的・創造的な教育活動や勤務条件・諸権利を守るたたかいを強力に進めるため、「学校現場に組合が必要である」ことをすべての組合員が未組織者一人ひとりに訴え、組織強化・拡大に取り組む必要がある。そのため、青年層教職員の加入を重点とした三~五月期の「加入促進総行動」での新採用者・未組織者への声かけや、全道期限付教職員の会の会員拡大を進めるなど、自らの言葉で訴える「一千人組織拡大運動」と協力・協働による自律的・民主的な職場づくりに総力を挙げて取り組む。
(関係団体 2019-03-05付)
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