【解説】虐待と性被害の状況 警察庁
(解説 2019-03-18付)

 警察庁は、三十年における少年非行、児童虐待および子どもの性被害の状況をまとめた。児童虐待の通告児童数は、前年比二二・七%増の八万二百五十二人と大きく増加。「身体的虐待」「性的虐待」「怠慢・拒否」「心理的虐待」の全種別で件数が増加している。また、薬物事犯では大麻による検挙人数が四四・四%増の四百二十九人となり、二十七年以降増加傾向にある。

 刑法犯少年の検挙人数は、前年と比べ三千三百八人減の二万三千四百八十九人。十四~十九歳のすべての年齢で減少した。

 校内暴力事件の検挙・補導人数は七百二十四人で六十二人の減。中学生が百三十六人減の四百六十四人と大きく減少した一方、高校生が四十一増の百十人、小学生が三十三人増の百五十人といずれも増加した。教師に対する暴力事件の検挙・補導人数は四十五人減の二百六十三人。中学生で大きく減少している。

 いじめに起因する事件の検挙・補導人数は十六人減の二百二十九人。小学生でやや増加、中学生、高校生で減少した。いじめによる事件の罪種別検挙・補導人数は、暴行百二人、傷害四十五人などと続いた。

 児童買春事件などの被害児童生徒数は一千七百十五人で百八人の減少。

 SNSに起因する被害児童数は二人減の一千八百十一人で、このうち「児童買春・児童ポルノ法違反」が九百四十四人、「青少年保護育成条例違反」が七百四十九人。前年との比較では、「略取誘拐」が四十二人と倍増した。

 被害児童のアクセス手段は、携帯電話(スマートフォン)が九割以上を占めており、パソコン、ゲーム機によるものはいずれも十件程度だった。また、被害に遭った児童の約九割がフィルタリングを設定していなかった。

(解説 2019-03-18付)

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