【解説】子どもに対する前兆事案　２月末

（解説 2019-03-22付）

　道図書館振興協議会の調査研究チームは、調査研究報告書『いま、公立図書館に求められる学校支援とは～アンケートから見えてくるもの、実践事例に学ぶこと』を作成した。道内市町村立図書館、公立小・中学校を対象に実施したアンケート調査結果をもとに、学校図書館と公立図書館の役割や連携の在り方などを明記。「報告書の活用を通して、公立図書館と学校図書館のより良い連携の在り方を模索する一助となれば」としている。

　調査研究テーマは「公立図書館による学校図書館への支援」。

　報告書は、①社会的背景と現状②道内の取組状況（アンケート調査結果）③アンケート結果を踏まえた意見交流④さらなる連携を目指して―の四章立てで構成した。

　第一章では、近年の学校現場の変容や学校図書館における教育動向を示し、公立図書館による学校図書館への支援の必要性を指摘している。

　第二章では、道内の取組状況として、市町村立図書館百七十九館、公立小・中学校各百七十九校を対象に実施したアンケート調査結果の概要を提示。調査は、学校と市町村立図書館における読書活動推進の取組や環境および双方の連携に関する実態を把握し、子どもたちの読書活動をより一層充実させるための具体的な方策の提供に向けた基礎資料を作成するため、昨年五月中旬から六月下旬にかけて実施した。

　結果では、小学校の学校図書館への支援について、「支援している」と回答した図書館・教育委員会は九一・四％。

　また、中学校の学校図書館に対しては、七七・五％が「支援している」と回答した。

　一方、公立図書館からの支援をみると、小学校の八七・七％、中学校の六七・二％が「支援を受けている」と回答。

　この結果を受け、調査研究チームでは「学級単位、特定の教職員単位とのかかわりが多く、学校内の共通認識がないため、支援の有無の認識にズレがある」と推測している。

　第三章では、アンケート結果で浮き彫りになった課題について三十年度全道図書館専門研修（三十年十二月十三日開催）で行ったグループディスカッションの内容を紹介。

　第四章では、学校図書館と公立図書館のさらなる連携に向けヒントとなる取組例を記載している。

　このほか、先進的に取り組む道内の図書館や図書室の取組内容を紹介している。

(解説 2019-03-22付)