【解説】課題分析の調査研究案　文科省

（解説 2019-03-26付）

　文部科学省は、三十一年度学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究案をまとめた。

　文科省は、児童生徒の学力や学習状況を把握し、教育施策や指導の改善を図るとともに、児童生徒の学習状況の改善に役立てるため、全国学力・学習状況調査を実施。これらの調査目的の達成に資するため、大学などの研究機関の専門的知見を活用した高度な分析に関する調査研究を行う。

　内容として、①学校のＩＣＴ環境を活用したＣＢＴに求められる諸条件等の調査研究（市場調査）②三十一年度全国学力・学習状況調査の結果を活用した英語に関する調査研究―の二点を設定。

　①では、国内外の大規模ＣＢＴ学力調査について、先行事例として、調査設計、前提となるＩＣＴ環境、実施体制、運用手順、調査データの種類、取扱いなどについて情報収集を行う。

　その上で、全国学力・学習状況調査を学校パソコンを活用して実施する場合の諸条件を検討する。

　②では、三十一年度全国学力・学習状況調査において、初めて実施する中学校英語調査のデータを用いて、英語の「聞くこと」「読むこと」「書くこと」「話すこと」の四技能の能力向上に資する詳細な研究・分析を実施。技能にかかる全国的な状況を把握するとともに、四技能間や他教科との相関、特徴的な結果がみられる学校の指導法、取組、生徒の学習・生活環境と正答率等の関係について統計的な分析を行う。その上で、学校や教育委員会を訪問調査し、各特徴を事例としてまとめる。

　今後のスケジュールは、四月中旬～五月中旬にかけて公告・公募を開始し、五月下旬まで技術審査会を開く。六月上旬に開札・委託先を決定し、六月中旬から下旬に契約する予定。

(解説 2019-03-26付)