【解説】文科省指定・札幌英藍高が報告書

（解説 2019-03-25付）

　文部科学省「高校生の基礎学力の定着に向けた学習改善のための調査研究事業」指定校の札幌英藍高校は、事業の研究成果報告書をまとめた。英藍学力スタンダードに基づく指導計画・評価計画の策定や授業改善などによる成果を報告。外部テストの結果では、大きく校内順位を伸ばした生徒の多くが自身の興味・関心と振り返る活動を組み合わせることでＰＤＣＡサイクルを確立し、自分なりの学習方法を確立できていたことを報告している。

　同校は、文科省の研究指定を受け、基礎学力の着実な定着に関する調査研究を実施。

　生徒の学習意欲の高揚、家庭学習の定着や国の「高校生のための学びの基礎診断」の導入検討を目的として、学校におけるカリキュラム・マネジメントの確立やＰＤＣＡサイクルの確立に取り組んでいる。

　基礎学力定着に向け、生徒が各教科・科目で身に付けるべき資質・能力を示す英藍学力スタンダードに基づき、指導計画・評価計画を策定。主体的・対話的で深い学びを実現する授業改善や定期考査問題の改善などを進めてきた。

　報告書では、事業の概要や昨年十一月に実施した研究成果発表会、実践報告を掲載。四・七月に実施した外部テストの結果では、国語・数学・英語科の三教科で効果がみられたことを報告し「単元レベルでの授業進度の見直しや生徒の学びの振り返り機会の機会の提供を、三教科共通で行うことができたことが大きい」と分析している。

　また、週末問題などの基礎を固める内容とビブリオバトルなどの活用を意識した活動をバランスよく実施したこと、英藍学力スタンダードに基づくＰＤＣＡサイクルの構築が教科内で進んだことを要因として挙げている。

(解説 2019-03-25付)