【解説】働き方改革の取組徹底を
(解説 2019-03-20付)

 文部科学省は十八日、都道府県知事・教育長、指定都市市長・教育長に「学校における働き方改革に関する取組の徹底について」を通知した。中央教育審議会の「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策」答申の具体化に向け、各学校や教育委員会が取り組むべき方策を整理して示している。

 内容は、①勤務時間管理の徹底と勤務時間・健康管理を意識した働き方の推進②学校および教師が担う業務の明確化・適正化③学校の組織運営体制の在り方④学校における働き方改革の確実な実施のための仕組みの確立とフォローアップ等―の四点。

 ①では、タイムカードなどによる勤務時間管理や、時間外勤務の上限の目安を一ヵ月で四十五時間などとする「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」を踏まえた取組の徹底を要請。教員の勤務時間を意識した登下校時刻を設定して保護者に通知するほか、教職員が確実に休日を確保できるよう、長期休業期間における一定期間の学校閉庁日の設定などの工夫を求めた。

 ②では「学校が担うべき業務」「学校の業務だが必ずしも教師が担う必要のない義務」「教師の業務」のいずれかを仕分ける必要性を提示。答申では、学校や教員が担っていた十四業務の在り方に関する考え方が示されたことを踏まえ、業務の役割分担・適正化に必要な取組を求めている。

 ③では、一部の教師に業務が集中することのない校務分掌の在り方の見直しや若手教員への支援充実などを提示。④では今後、業務改善調査などを通じて各市町村における学校の働き方改革の進展状況を公表することを踏まえ、行政部局との共通理解や必要な施策に取り組むよう求めている。

(解説 2019-03-20付)

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