函館市教委定例校長会議で説明　教育通じ子を幸せに　辻教育長が参加６９人へ期待

（市町村 2019-04-10付）

３１年度の重点などを述べる辻教育長

　【函館発】函館市教委は5日、市内の海洋研修センターで31年度1回目の定例校長会議を開いた。市内の幼・小・中・高校のほか、道教育大学附属の幼稚園・学校の園長と校長、合わせて69人が出席。辻俊行教育長は、31年度の学校運営に関する重点や方針、施策を説明した上で「教育を通じて子どもたちを幸せにしてほしい」と強く呼びかけ、各園・各校の充実した運営に期待を寄せた。

　国歌斉唱のあと、小笠原学学校教育課長が市教委の管理職を紹介。引き続き、松田賢治学校教育部長が本年度の転入・採用校長を紹介した。

　つぎに、辻教育長が登壇。31年度の学校運営に関する重点と方向性などを説明した。

　前年度から継続する「学校を核とした地域づくり」「教職員の業務改善」の2点に、新たに「すべての子どもの学びの保障」を加えた3点を柱として、スクール・ソーシャルワーカー配置などの事業・施策を展開していく方針を示した。

　校長としての基本姿勢については「校区地域におけるトップとしてふさわしいふるまい」の徹底をあらためて求めるとともに、「学校のよさを伸ばす、でも変えるものはちゅうちょせずに変える」「個性を生かし自分らしいリーダーシップを発揮する」の2つを示し、義務教育修了時の15歳の姿に責任をもつよう強く求めた。

　31年度から新たに示した「すべての子どもの学びの保障」については「学級経営」「教科指導」「生徒指導」「特別支援教育」の在り方を見直すよう求めた上で「日々の変化はみえにくいが、一人ひとりの1年後の違いを実感できるようにしてほしい」と述べた。

　また、教職員の業務改善については「教育委員会としても積極的に対応していくが、重要なのは学校の風土。今の校長がどこまで変えてつぎの校長に引き継いでいくか」と話し、各校での取組に期待を寄せた。

　最後に、配慮を欠いた指導の撲滅について「子どもへの暴言や乱暴な行いなどで、問題が複雑化してしまうケースもみられる。教職員への指導の徹底や早期段階での対応、教員への組織的な支援体制の構築を進めてほしい」と強く呼びかけた。

　このあと、学校教育指導監と各課の課長が、本年度の施策・事業・研修などに関する連絡を行った。

(市町村 2019-04-10付)