【解説】新しい時代の初等中等教育(解説 2019-04-19付)
柴山昌彦文部科学大臣は、17日に開かれた第123回中央教育審議会総会において「新しい時代の初等中等教育の在り方について」諮問した。小学校における教科担任制の導入、高校における普通科改革など、今後の初等中等教育の在り方を総合的に検討する。
審議を求めた事項は、①新時代に対応した義務教育の在り方②新時代に対応した高校教育の在り方③増加する外国人児童生徒への教育の在り方④これからの時代に応じた教師の在り方や教育環境の整備等―の4点。
①の義務教育については、基礎的読解力など基盤的な学力の確実な定着に向けた方策や、9年間を見通した児童生徒の発達の段階に応じた学級担任制と教科担任制、習熟度別指導など、今後の指導体制の在り方について検討を要請。
また、教科担任制の導入や先端技術の活用などを踏まえ、年間授業時数や標準的な授業時間を含めた教育課程の在り方や、特別な配慮を要する児童生徒に対する指導・支援など、個々の能力や適性に応じた指導の在り方を検討する。
②では、普通科改革など学科の在り方や、文理の類型にかかわらない多様な科目のバランスの良い学習、時代・役割の変化に応じた定時制・通信制課程、地域社会や高等教育機関との協働による教育の在り方を盛り込んだ。
③では、外国人児童生徒の就学機会の確保、教育相談などの包括的支援、公立学校における指導体制の確保などを提示。
④では、義務教育9年間を、学級担任制を重視する段階と教科担任制を重視する段階にとらえ直す教職員の配置や教員免許制度、多様な人材によって教職員組織を構成するための免許制度や教員の養成・採用・研修・勤務環境の在り方などを検討するとした。
(解説 2019-04-19付)
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