【解説】30年度教育費負担の実態調査
(解説 2019-04-25付)

 ㈱日本政策金融公庫(東京)の30年度教育費負担の実態調査結果によると、高校入学から大学卒業までに必要な入在学費用は、子ども一人当たり953・4万円と、前年度に比べ18・1万円増加した。

 調査は、25歳以上64歳以下で、高校生以上の子どもをもつ保護者を対象に、30年9月実施。有効回答数は4700人(各都道府県100人)。

 世帯の年収(調査年度の前年、税込)は814・3万円で14・4万円減少。高校入学から大学卒業までに必要な入学費用(受験費用、学校納付金、入学しなかった学校への納付金)と在学費用(学校教育費、家庭教育費)の合計は、子ども一人当たり953・4万円で前年度に比べ18・1万円増加した。

 高校は、入学費用31・9万円と、1年間の在学費用68・5万円の3年分を合わせて237・4万円。大学は、入学費用88・4万円と、1年間の在学費用156・9万円の4年分を合わせて716万円。高校卒業後の入学先別では、私立大学理系が1064・1万円、同じく文系が968・2万円、国公立大学が776・7万円だった。

 世帯年収に占める在学費用(子ども全員にかかる費用の合計)の割合は平均15・7%で0・2ポイント増加。年収階層別では「年収600万円以上800万円未満」「年収800万円以上」世帯の負担割合は変化がない一方、「年収200万円以上400万円未満」世帯は、32・1%と3・0ポイント減少。「年収400万円以上600万円未満」の世帯は22・6%と2・4ポイントの増加となった。

 教育費の捻出方法は「教育費以外の支出を削減」が最も多く、次いで「預貯金や保険などの取り崩し」「子どもがアルバイト」「奨学金」などの順に多かった。

(解説 2019-04-25付)

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