文科省３１年度人権教育研究指定校　札幌稲雲高と平取高に　地域実態に応じ教育活動展開

（学校 2019-04-23付）

　道教委は、文部科学省委託事業「人権教育研究指定校事業」における３１年度の研究指定校を決定した。本道からは札幌稲雲高校と平取高校の２校が指定を受け、教育委員会などと連携・協力しながら幅広い観点から実践的な調査研究を推進。人権教育にかかる全体計画に基づき、具体的な指導の在り方や地域の実態等に応じた先進的な取組を進め、本道の人権教育の充実を図っていく。

　文科省は、人権教育にかかわって、平成１２年に成立した「人権教育および人権啓発の推進に関する法律」および１４年に閣議決定された「人権教育・啓発に関する基本計画」に基づき、学校における指導方法の改善を図るための調査研究を行っている。

　事業では、人権意識を培うための学校教育の在り方について、教育委員会等と連携・協力しながら幅広い観点から実践的な研究を進め、人権教育に関する指導方法などの改善・充実を図る。

　研究の推進に当たり、各指定校は、学校全体で調査研究の推進体制を構築。人権教育の全体計画に基づいた具体的な指導の在り方や地域の実態等に応じた先進的な取組について研究するとともに、得られた成果・課題を全国に普及・啓発する。

　本年度研究指定校の札幌稲雲高は「学校の教育活動全体を通して組織的に行う人権教育推進の在り方～主体的に取り組む態度と高い人権意識をもった地域・社会に貢献できる人材の育成を目指して」を調査研究テーマに設定。生徒が主体的に取り組む態度・地域社会に貢献できる能力を身に付けられるよう、人権教育に関する講演会や、いじめアンケート調査などを行う。

　平取高は「地域に貢献する人材の育成を目指した人権教育の取組」をテーマに掲げ、多様な他者と協働して地域の課題を主体的に解決できる人材育成をねらいに研究を推進。遠隔システムを活用した交流的な授業や交換留学、アイヌの人たちとの交流などを展開する。

(学校 2019-04-23付)