耐震診断１３校が性能不足　２校で６月に応急改修　２１年度までの完了目指す―札幌市教委

（市町村 2019-04-23付）

　札幌市教委は１８年度、学校施設個別の長寿命化計画を策定する過程で、一部の学校施設の耐震診断が簡易的に行われていたことを確認。昨年８月からことし３月にかけて、あらためて耐震診断を実施した。

　耐震診断の結果、Ｉｓ値０・７未満の学校施設が１３校にのぼっていることが判明。うち、西野第二小と富丘小のＩｓ値は、０・３を下回っていることが認められた。両校については、６月に応急的な耐震改修に着手する。

　また、両校においては、Ｉｓ値０・７を確保するための２期工事を実施する方針。本年度中に設計し、２１年度の完了を目指す。

　残る１１校は、２校の２期工事と同様のスケジュールを想定。準備が整った個所から順次着工する考え。２１年度の工事完了を予定している。

　耐震性能に不足がみられた校舎等の概要と竣工年度はつぎのとおり（竣工年度は西暦）。

▽北都小＝校舎の一部―１９７４年度

▽西野第二小＝屋内運動場・校舎の一部―７５年度

▽手稲山口小＝屋内運動場・校舎の一部―７５年度

▽富丘小＝屋内運動場・校舎の一部―７７年度

▽みどり小＝屋内運動場・校舎の一部―７７年度

▽福住小＝屋内運動場・校舎の一部―７７年度

▽幌南小＝屋内運動場・校舎の一部―７８年度

▽藤の沢小＝校舎の一部―７９年度

▽新琴似緑小＝校舎の一部―７９年度

▽福井野小＝校舎の一部―８０年度

▽白楊小＝屋内運動場―８０年度

▽北野台小＝校舎の一部―８０年度

▽八条中＝校舎の一部―８０年度

※Ｉｓ値は建物の耐震性能を表す指標。国土交通省では、０・６未満の建物は「震度６強から７に達する程度の地震で崩壊・倒壊する危険性がある」、０・３未満の建物は「危険性が高い」としている。文部科学省では学校施設についてＩｓ値０・７以上を求めている。

(市町村 2019-04-23付)