31年度石狩管内教育推進の重点 高・特校長会議で岩淵局長説明 連携密にし教育の質向上を
(道・道教委 2019-04-24付)

石狩管内道立高校長会議
岩淵局長が管内教育推進の重点を説明した

 石狩教育局は17日、札幌市内の道第2水産ビルで31年度管内道立高校・特別支援学校長会議を開いた。岩渕隆局長が本年度管内教育推進の重点を説明。「社会との連携・協働による教育課程の実現」「“主体的・対話的で深い学び”を実現する授業改善の推進」「高大接続改革への対応」「一人ひとりのキャリア発達への支援の充実」などを求めたほか、「校長一人ひとりと、これまで以上に連携を密にしながら石狩教育の質の向上に努めていくので、一層の協力をお願いする」と呼びかけた。31年度管内教育推進の重点はつぎのとおり。

▼「理数教育の充実」の追加

 現在、日本はAIとその基礎となる数学や情報科学に関する教育の推進における教育体制の構築と人材育成が喫緊の課題となっている。

 こうした国の状況を踏まえ、観察・実験を重視した探究的な学習や実社会とのかかわりを意識した数学的活動の充実を図る必要がある。

 以上のことを踏まえ推進の視点として「日常生活や社会に関わる事象との関連を意識した授業の充実」「知識や技能を活用して問題解決に取り組む探究活動の充実」をキーワードで示した。

▼除いた項目について

▽コミュニケーション能力の育成

 本年度の目標1の「これからの時代に求められる資質・能力の育成」にある、「“主体的・対話的で深い学び”を実現する授業改善の推進」において一体的に取り組むことで、より確実な推進が可能である。

▽食育の推進

 本年度の目標4「学びを支える地域・家庭との連携・協働の推進」、目標6「学びを活かす地域社会の実現」において一体的に取り組むことで、より確実な推進が可能である。

 教育局としては、コミュニケーション能力や食育の推進が大切であるという認識は変わらない。こうした資質・能力の育成や教育活動の推進に当たっては、その質を向上させ、学習効果の最大化を図る観点から、特にカリキュラム・マネジメントに努めていただきたい。

【社会で活きる力の育成】

▼これからの時代に求められる資質・能力の育成

 視点「教科等を超えた授業改善の視点の共有」によって、学校全体で組織的に授業改善に取り組んでいただきたい。

▼特別支援教育の充実

 視点「個別の教育支援計画の作成・活用」にこれまで以上に意識的に取り組んでいただきたい。

▼キャリア教育の充実

 視点「キャリアガイダンスや体験的な学習活動の充実」について、一層取り組んでいただくようお願いする。

【豊かな人間性の育成】

▼道徳教育の充実

 視点「学校全体で行う道徳教育の充実」に向け、取組を推進していただきたい。

▼いじめの防止や不登校児童生徒への支援の取組の充実

 視点「学校いじめ防止基本方針に基づく取組の充実」について、各学校で改訂された学校いじめ防止基本方針に基づく取組として、例えば、生徒がいじめの問題等について、主体的に考える場を設定するなど未然防止に取り組んでいただきたい。

【健やかな体の育成】

▼体力・運動能力の向上

 視点「主体的・協働的な体育・保健授業の実施」や「体育・保健授業以外の学校の創意工夫による体力向上の取組」を推進いただきたい。

【学びを支える地域・家庭との連携・協働の推進】

▼学校と地域の連携・協働の推進

 視点「地域との連携・協働」を自校の育成を目指す資質・能力とのつながりを明確にした上で取り組んでいただきたい。

【学びをつなぐ学校づくりの実現】

▼本道の地域特性等を踏まえた特色ある高校づくり

▽視点「学校の特色を生かした教育活動の充実」を推進いただきたい。

【学びを活かす地域社会の実現】

▼生涯学習の振興

▽視点「学びの成果を生かした社会参画」に取り組んでいただくとともに、例えば、地域づくりにつながる学習活動の機会の充実や生涯学習を推進する人材育成の取組を進めていただきたい。

 本年度も引き続き「石狩教育が北海道教育をリードする」という気概をもって、組織のトップとして、手腕を大いに発揮していただきたい。

 教育局としても、校長会、さらには、校長一人ひとりと、これまで以上に連携を密にしながら、石狩教育の質の向上に努めていく。

この記事の他の写真

石狩管内道立高・特長会議2
31年度石狩管内教育推進の重点(クリックすると拡大表示されます)

(道・道教委 2019-04-24付)

その他の記事( 道・道教委)

渡島局独自 授業改善プロジェクト 在籍校3回訪問し助言 指導主事と教員 同じ目線で

授業改善プロジェクト高校版  【函館発】渡島教育局は、本年度から初めて実施する管内の授業力向上を図る局独自事業「授業改善プロジェクト」の内容をまとめた。義務教育指導班と高校教育指導班の指導主事が、対象教員の在籍校を3回...

(2019-04-25)  全て読む

全道代表高校長研・道教委説明事項第2回 技能に応じ適切な計画 学校における体育活動

《特別支援教育課》 【特別な教育的支援を必要とする生徒の状況】(30年度「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒等に関する調査」から) ▼高校における要支援者の状況 ...

(2019-04-25)  全て読む

31年度1日防災学校実施校―道 2倍の約80校に拡大 士別市上士別小から順次開催

 道は本年度、「1日防災学校」を前年度の倍近くとなる80校程度に拡大して実施する。5~7月の実施校として、北広島市立西部小学校など18市町村23校を決定。このうち、13校が新規となっている。...

(2019-04-25)  全て読む

主幹教諭の配置状況(札幌市除く)―道教委まとめ 31年度は317人に 小学校と高校で大幅増

主幹教諭配置人数表  道教委は、札幌市を除く道内小・中学校、義務教育学校、高校、特別支援学校における主幹教諭の配置状況をまとめた。31年度は前年度と比べ27人増の317人を配置。学校種別では小学校が13人増の1...

(2019-04-25)  全て読む

31年度上川管内教育推進の重点 小中学校長会議で河野局長説明 夢と志をもち可能性に挑戦

上川管内重点(小中)河野局長  【旭川発】上川教育局は12日、上川合同庁舎で31年度管内公立小中学校長会議を開いた。河野秀平局長が管内教育推進の重点を説明。サブテーマ「ふるさとを愛し、夢と志をもって、可能性に挑戦するため...

(2019-04-25)  全て読む

鈴木新知事が就任あいさつ 新時代の創造目指す 地域と産業担う人づくり

鈴木新知事就任あいさつ2  鈴木直道新知事は23日、道庁本庁舎に初登庁し、道議会議場で就任のあいさつを行った。新しい道政に臨む基本姿勢として「ピンチをチャンスに変える道政」など3点を掲げ、「自らが先頭に立ち、北海道新...

(2019-04-24)  全て読む

全道代表高校長研・道教委説明事項―第1回 目指す資質・能力提示を 総合的な探究の時間実施で 

 道教委主催の31年度第1回全道代表高校長研究協議会(11日、道庁別館)では、各課等の担当者がそれぞれ所管事項を説明した。高校教育課所管事項では、教育課程の編成・実施について、総合的な探究の...

(2019-04-24)  全て読む

就職指導の実践研究校―道教委 6校指定し支援教員配置 早期離職等改善に向け調査

 道教委は、31年度就職指導の改善に関する研究の実践研究校を決定した。砂川高校、千歳北陽高校、室蘭栄高校定時制、浦河高校、上磯高校、遠別農業高校の6校を指定。各研究実践校では、就職支援教員を...

(2019-04-24)  全て読む

31年度日高管内教育推進の重点 高・特校長会議で波岸局長説明 豊かな地域支える教育創造

管内高校特別支援学校長会議  【浦河発】日高教育局は17日、日高合同庁舎で31年度管内公立高校・特別支援学校長会議を開いた。波岸克泰局長が管内教育推進の重点について説明。テーマ「社会に開かれた教育課程を実現し、持続可能...

(2019-04-24)  全て読む

31年度オホーツク管内教育推進の重点 高・特校長会議で松本局長説明 組織的取組で授業改善へ

 【網走発】オホーツク教育局は16日、オホーツク合同庁舎で管内高校・特別支援学校長会議を開いた。松本邦由局長が本年度管内教育推進の重点を説明。「社会の変化に対応する教育の推進」「豊かな心と人...

(2019-04-23)  全て読む