【解説】平成２２年出生児の縦断調査

（解説 2019-05-21付）

　文部科学省と厚生労働省は、第８回２１世紀出生児縦断調査（平成２２年出生児）結果を公表した。

　調査は、全国の平成２２年に出生した子どものうち、５月１０～２４日の間に出生した子どもを対象に実施。今回は、２万４４４１人から回答を得た。回収率は８５・７％。

　子どもの生活状況をみると、小学２年生に携帯電話を持たせている割合は、１７・９％と、１３年出生児の６・３％に比べ、１１・６ポイント高く、持たせた時期は「小学１年生から」が６８・８％で最も高かった。

　携帯電話を持たせた理由（複数回答）は、「子どもと連絡ができるように」が８６・３％で最多。

　次いで「子どもの居場所を確認するため」が６２・７％、「兄弟が持っているから」が１０・３％などの順となった。

　子どもが普段している学校以外での１日の勉強時間（宿題や学習塾等を含む）では、「３０分～１時間未満」が４６・２％と最も高く、次いで「１～２時間未満」が２５・８％、「３０分未満」が２４・１％の順に多い。

　１３年出生児と比較すると、いずれも約７割が１時間未満の勉強時間となっている。

　また、母親の家庭学習へのかかわりが「よくある」方が学校以外の勉強時間が長いことが分かった。

　読書習慣をみると、一ヵ月間に子どもの読む本（児童書、絵本など）の冊数は「２、３冊」が２６・６％と最も高く、次いで「４～７冊」が２４・５％、「８～１１冊」が８・５％など。１３年出生児との比較では、４冊以上読む割合は上昇し、３冊以下の割合は低下した。

　母・父親の読書習慣ごとに、子どもの冊数（１冊以上読んでいる者）をみると、母・父親ともに冊数が多くなれば、子どもの冊数も多くなる傾向にあることが分かった。　

(解説 2019-05-21付)