【解説】子の安全守る知事メッセージ

（解説 2019-06-20付）

　鈴木直道知事は１７日「道民の皆様へ　子どもの安全を守るための知事メッセージ～地域・社会が連携して子どもたちを守りましょう」を発信した。通学路や子どもが集まる場所での見守り活動、異変が生じた際の警察・学校への通報など、子どもの安全を守るため協力を呼びかけている。

　５月２８日、神奈川県川崎市で登校中の児童らが刃物で刺され、死傷する事件が発生した。道警の発表によると、平成３０年における道内の子どもに対する前兆事案は「声かけ」が４３９件、「つきまとい」が１８３件など依然として多く、月別では５～７月にかけて多発。発生時間は登下校時間中が約半数、発生場所は道路上が７割以上を占めている。

　メッセージでは、登下校時間帯を中心に、通学路や子どもが集まる場所で地域の子どもたちを見守る活動について協力を要請。異変を感じた際に、警察や学校への通報、子どもの保護などの対応を求めた。また、子どもたちに対して「防犯ブザーや大声で近くの大人に知らせる」「近くの店や家に避難する」など具体的な対策を伝えるよう呼びかけている。

　柴山昌彦文部科学大臣は１８日の記者会見で、交通安全対策に関する関係閣僚会議での方針を踏まえ、未就学児が集団で移動する経路の安全点検、通園路などの見守り活動の充実など、関係省庁と連携して迅速に取り組んでいく考えを表明。集団で移動する経路の安全確保については、９月末までに点検を実施するよう各自治体などを通じて幼稚園などに依頼し、実施状況を１０月末にまとめるとした。

このほか、点検結果を踏まえ、移動経路の変更、交通規制の変更、ガードレールの設置など、地域の警察や道路管理者に要望し、必要な対策に取り組むとした。

(解説 2019-06-20付)