【解説】外国人生徒等の中退率
(解説 2019-07-02付)

 文部科学省は、平成30年度日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査における高校生等の中退・進路状況に関する調査結果(速報値)をまとめた。日本語指導が必要な高校生の中退率は9・6%となり、全高校生の1・3%を大きく上回った。また、就職者に占める非正規就職率は40%(全高校生4・3%)、高校卒業後に進学も就職もしていない割合は18・2%(全高校生6・7%)となっている。

 文科省によると、公立学校で日本語指導が必要な児童生徒数は18年度から10年間で約1・7倍に増加。

 国では、外国人がその保護する子どもを公立義務教育諸学校に就学することを希望する場合、無償で受け入れることとし、教科書の無償給与や就学援助を含め、日本人と同一の教育を受ける機会を保障している。

 都道府県における高校の受け入れ状況をみると、北海道を含む14都道府県が公立高校入学者選抜において外国人生徒の特別定員枠を設定。11府県で外国人生徒に対する試験教科の軽減、3道県で外国人生徒に対する学科試験を免除している。

 文科省がまとめた高校生等の中退・進路状況に関する調査結果(速報値)によると、日本語指導が必要な高校生(特別支援学校高等部除く)の中退率は9・6%で、全高校生の1・3%を大きく上回っている。

 進学率は全高校生の71・1%に対し、日本語指導が必要な高校生は42・7%。就職者における非正規就職率も全高校生の4・3%に対し、日本語指導が必要な高校生は40・0%と大きな差が生じてる。

 高校等を卒業後、進学も就職もしていない全高校生の割合は6・7%。一方、日本語指導が必要な高校生においては18・2%となっている。

(解説 2019-07-02付)

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