【解説】教員養成フラッグシップ大学
(解説 2019-07-05付)

 中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会では、教員養成機能の強化・高度化を先導する「教員養成フラッグシップ大学」の在り方に関する検討が進められている。4日に東京都内で開かれたフラッグシップ大学検討ワーキンググループ第3回会議で示されたたたき台では、教員免許制度および教職大学院制度の研究開発、プロの教育行政官の養成・採用・研修など、新しい教育課程・教育研究の在り方を提案した。

 たたき台では、わが国の新しい教育を創造する研究開発大学、教員養成ネットワークの拠点となるハブ大学、教員養成全体を支える基幹大学の3点を教員養成フラッグシップ大学の目的と役割に設定。産業界、各種機関、附属学校などと連携した先進的・先導的な実践研究や、課程認定大学間や教員養成大学のプラットフォーム、教育行政やチーム学校の高度化を図るための人材養成への寄与などを盛り込んでいる。

 教育課程・教育研究の在り方では、①社会に開かれた教育課程②科学的手法に基づく研究開発の推進③教員免許制度および教職大学院制度の研究開発④新たなモデルの提示―を設定。

 このうち、①では、AIなど先端技術の分野に関する民間とタイアップした寄附講座や連携講座の開設、社会人の教職への参画などを挙げている。

 ③では、総修得単位数と必履修事項を原則として維持しつつ、免許制度の弾力化・緩和措置の実施、学部と教職大学院の6年制や養成・採用・研修の一体化などを検討。④では、指導主事などプロの教育行政官の養成・採用・研修、高校改革や高校教員の高度化への寄与などに取り組む。

 今後、フラッグシップ大学の成果の発信・還元・共有の方法、指定の要件などを検討し、年内に在り方をまとめる予定。

(解説 2019-07-05付)

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