斜里町教育行政執行方針 地域とつながる教育を 斜里高への支援策検討(市町村 2019-07-04付)
斜里町教委・岡田秀明教育長
【網走発】斜里町教委の岡田秀明教育長は令和元年度教育行政執行方針で、斜里中学校を軸とした小中連携教育の推進や土曜授業、コミュニティ・スクール(CS)などの取組を通して、地域とつながる教育活動を推進する考えを示した。また、選ばれる高校づくりに向けた斜里高校の支援策について検討を進める。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼教育内容の改善と向上
基礎学力の定着では、全国学力・学習状況調査結果などから、正答率の少ない層のつまずきをきめ細かく把握し、効果的な指導を行う。また、教育活動支援講師のほか、35人学級に対応する臨時教員を朝日小学校と斜里中学校にそれぞれ配置し、学習環境の向上を図る。
学力向上に向けた体制の整備では、前年度に引き続き、土曜授業を年8回程度実施することで年間授業時数の確保、斜里らしい教育活動、土曜日における生活習慣や学習習慣の定着を目指す。また、斜里中学校を軸とした、斜里市街地での小中連携教育を推進する。
授業力の向上では、指導主事による教育課程や授業づくりなどの専門的事項の指導を行うとともに、各学校での公開研究会開催を奨励し、教員が学び合う環境づくりを進める。また、児童生徒の情報活用能力の育成や、基本的な操作スキルの習得を推進するため、ICT機器の計画的な整備を進める。
豊かな人間性の育成では、他学年との交流や学外での地域活動を推奨し、コミュニケーション能力の育成を図る。
体力の向上と健康教育では、小学校体育振興会や各学校独自の取組への支援を行うほか、健康教育を推進し、関係機関等と連携した事業の実施に努める。
特別支援教育の充実では、子どもの成長に合わせた幼少期からの情報が、小・中・高校へと引き継がれるよう、引き続き個別の支援計画「きずな」の普及を図るほか、特別支援連携協議会を中心としたネットワークの強化に努める。また、学校現場への特別支援教育支援員の配置を継続する。
▼教育環境の向上
不登校など、課題を抱える児童生徒への対応体制の強化では、適応指導教室「ひまわり」を引き続き開設して再登校を支援するほか、虐待などの緊急的なケースに即応するため、スクールソーシャルワーカーを中心に、保健福祉部局や民生児童委員等と連携して対応する。
教育の機会均等の保障では、学用品費、給食費等の支援を行うほか、新入学児童生徒の学用品費については、入学前に支給するなどの就学援助を継続する。また、児童生徒のスクールバス通学の利便性と安全性の確保に努める。
学校施設の整備では、引き続き斜里中のグラウンド整備を進めるほか、体育館の照明など、非構造部材の落下防止対策を実施する。また、斜里中と斜里ジュニアバンドの楽器更新と修繕を継続し、特色ある教育活動を支援する。
教職員住宅の整備・更新では、引き続き民間借上げ方式を活用し、質の高い住宅の確保を継続する。また、教員の増減に対応できる住宅環境の整備の在り方について検討を進める。
▼地域と学び合う学校教育の推進
開かれた学校運営の実現では、平成30年度ですべての町立学校に設置された学校運営協議会を中心に、地域と学校が一体となって子どもたちを育む体制を支援する。また、地域コーディネーターの配置を継続することで、地域に根ざした学校づくりを進める。
「ふるさと学」の振興では、総合的な学習の時間や土曜授業などを活用して、多くの地域人材を学校に迎えられる環境を整備し、地域をよく知り、地域で自分の力を生かせる人材の育成に努める。また、「知床」の魅力にふれる貴重な機会として、「知床自然体験学習」を継続実施する。
高校教育の振興では、総合学科の魅力づくりのための授業や、町内外の遠距離通学者への支援のほか、斜里高校振興会への助成を通して、進学やキャリア・アップのための支援、部活動の全国大会出場支援などを継続する。また、選ばれる高校づくりのためのさらなる支援策について検討を進める。
(市町村 2019-07-04付)
その他の記事( 市町村)
小学校に相談支援パートナー 週10時間、20校に 不登校の初期対応充実 札幌市教委
札幌市教委は本年度、不登校傾向にある子どもを、雑談などを通して見守るボランティア「相談支援パートナー」を小学校に配置する。1校当たり週10時間で20校に派遣。不登校の未然防止や初期対応の充...(2019-07-08) 全て読む
新たにスタートアップ創出事業―札幌市 起業プログラムなど 相談窓口も開設し支援
札幌市経済観光局は、本年度新たに高校生や大学生向けの起業プログラムやイベントなどを実施するスタートアップ創出支援事業を行う。スタートアップに関する相談窓口の開設・運営なども実施。プログラム...(2019-07-08) 全て読む
旭川市教委が地元建設業者に 感謝状授与しねぎらう 旭川中のグラウンド整備
【旭川発】旭川市教委は6月中旬、地元建設業の野田建設工業㈱(野田武彦社長)が行った旭川中学校でのグラウンド整地ボランティアに対する感謝状贈呈式を行った。黒蕨真一教育長が野田建設工業の野田武...(2019-07-05) 全て読む
新十津川町の教育行政執行方針 校務支援システム導入 学校運営協議会に3部会
【岩見沢発】新十津川町教委の久保田純史教育長は令和元年度教育行政執行方針で、前年度設置した学校運営協議会において学習、地域、環境の3部会を設ける考えを示した。また、小・中学校の教職員の校務...(2019-07-05) 全て読む
2年度学校施設整備費概算要望―札幌市教委 合計で91・1億円 二十四軒小改築など
札幌市教委は、文部科学省所管の公立学校施設整備費負担金および学校施設環境改善交付金にかかる2年度の概算要望を取りまとめた。要望額は、交付金の配分基礎額と負担金の事業費を合計して91億161...(2019-07-05) 全て読む
新たに防災教育研究推進事業 発達段階考慮し指導 小中高5校指定へ 札幌市教委
札幌市教委は、本年度から新たに防災教育研究推進事業を行う。研究推進校は5校程度で、校種別では小学校2校、中学校2校、高校1校となる見込み。学校における防災教育の充実に向け、発達段階を考慮し...(2019-07-04) 全て読む
札幌市教委が幼稚園の在り方検討会議 遊び通し総合的に指導 国研・渡邊幼児センター長講話
札幌市教委は2日、市内のSTV北2条ビルで第2回市立幼稚園の在り方検討会議を開いた。国立教育政策研究所の渡邊恵子幼児教育研究センター長が講話し、遊びを通し総合的に指導する重要性を強調。出席...(2019-07-04) 全て読む
伊達市の教育行政執行方針 「だて学」実施へ研究授業等 プログラミング教育 指導計画作成へ
【室蘭発】伊達市教委の影山吉則教育長は本年度教育行政執行方針で、「だて学」の学習プログラム実施に向けて研究授業等の取組を進めるとともに、異校種間の円滑な連携・接続に向けた取組の推進を示した...(2019-07-03) 全て読む
札幌市議会議案審査特別委員会(令和元年7月1日)
◆基本計画策定へ他都市事例踏まえ 公立夜間中学で質疑 公立夜間中学について質疑が行われた。 道教委では、市教委や関係機関で構成する夜間中学等に関する協議会を平成29年度に設置。道内初...(2019-07-03) 全て読む
乙部町の教育行政執行方針 防災ハンドブック活用 学校運営協議会 導入検討
【函館発】乙部町教委の杉江英樹教育長は、6月27日開会の第2回定例町議会で令和元年度教育行政執行方針を説明した。開かれた学校づくりの推進に向け、学校運営協議会の導入を検討していく方針を示し...(2019-07-02) 全て読む