新十津川町の教育行政執行方針 校務支援システム導入 学校運営協議会に3部会(市町村 2019-07-05付)
新十津川町教委・久保田純史教育長
【岩見沢発】新十津川町教委の久保田純史教育長は令和元年度教育行政執行方針で、前年度設置した学校運営協議会において学習、地域、環境の3部会を設ける考えを示した。また、小・中学校の教職員の校務用パソコン更新に合わせて、校務支援システムを導入する。
執行方針の概要はつぎのとおり。
【学校教育の充実】
▼新学習指導要領に向けた円滑な移行
新学習指導要領による授業が、小学校は令和2年度、中学校では3年度にそれぞれ全面実施されることから、スムーズな移行準備を進めていく。
外国語教育については、外国語指導助手を1人から2人に増員し、合わせて小学校1・2年生の低学年にも楽しく分かりやすい学習環境をつくる。また、中学校においては、英検の検定料を全額助成し、生徒が目標を定め意欲をもって取り組む環境をサポートし、国際感覚を培う教育活動を推進していく。
▼確かな学力の育成
校内研修、教育振興会による小・中学校合同研修、プログラミングなどの専門研修を奨励し、教職員のスキルアップを図る。教員加配制度や退職教員外部人材活用事業、町費の学習支援サポーターや学力向上推進講師を適切に配置し、一人ひとりに寄り添った学習環境を整え、主体的・対話的で深い学びを推進し、子どもたちが自ら学び、分かる喜びを感じられる授業づくりを進める。
▼特別支援教育の充実
インクルーシブ教育の理念に基づき、障がいのある子どものニーズを学校全体で共有し、担任の教職員の専門性を生かすとともに、町費の支援員を配置し支援体制と学習環境の充実に努める。
▼豊かな心の育成
自分とは異なる意見と真摯に向き合い議論することを通して、物事を多面的・多角的に考える道徳教育の充実を図っていく。また、創造的で個性豊かな価値観を培うため、小・中学校ともに雨竜町と合同による芸術鑑賞授業を実施する。
▼健やかでたくましい心身の育成
全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を分析するとともに、調査学年以外の学年も調査を行い、子どもたちの傾向を的確にとらえ授業の改善に努めていく。また、体育の授業に北海道日本ハムファイターズのトレーナーを招へいし、運動習慣の定着と改善を進める。
▼信頼される学校づくりの推進
前年度設立した学校運営協議会(コミュニティ・スクール)について、学校を支援するため協議会の中に学習・地域・環境の3部会を設立し、部会活動を行うとともに広報にも努め、町民に理解される組織となるよう取り組んでいく。
小学校敷地の有効的な土地利用を図るため、駐車場の設置や老朽化した遊具の更新を行い、通学路の登下校の安全性を確保するためバスレーンの拡張を含めた実施設計を行う。
学校におけるICT環境の整備計画に基づき、小・中学校の教職員の校務用パソコンの更新に合わせて校務支援システムを導入し、事務負担の軽減を図る。
▼小・中・高の連携教育の充実
小・中学校が連携し、学習の手引きや授業スタイルの統一を図るとともに、小学校から中学校への緩やかな接続ができるよう中学校教員の乗り入れ授業を行う。また、小学校と新十津川農業高校による食育授業をはじめ、小・中・高の地域に根ざした連携強化や情報交換を図るため、本年度から農業高校長も加わり定例校長会を開始する。
▼新十津川農業高校への支援
農業クラブ等が参加する各種大会、資格取得、遠距離通学者への定期券購入などの助成を行い、魅力ある学校づくりを支援していく。
【社会教育の充実】
▼読書活動の推進
本年度で第2期子ども読書推進計画の期間が終了することから、令和2年度から5年間の読書活動推進計画第3期を策定し、子どもの読書環境の整備と読書活動を推進していく。
(市町村 2019-07-05付)
その他の記事( 市町村)
もんべつ教育研修シリーズ開始―紋別市教委 参加しやすさを重視 全5講座で資質・能力向上
【網走発】紋別市教委は新たな取組として、もんべつ教育研修シリーズ「授業を変える5つの視点」を開始した。「参加しやすさ」を重視し、特別支援教育や学習指導などに関する講座全5回を企画。市内教員...(2019-07-08) 全て読む
教育費1.4億円 2校の開校準備を 石狩市の肉付補正予算案
石狩市は3日、第2回定例市議会に提出する補正予算案を発表した。骨格予算としていた当初予算に肉付けするもので、一般会計補正額は7億7858万円。うち、教育費には1億3660万円を計上。当初予...(2019-07-08) 全て読む
小学校に相談支援パートナー 週10時間、20校に 不登校の初期対応充実 札幌市教委
札幌市教委は本年度、不登校傾向にある子どもを、雑談などを通して見守るボランティア「相談支援パートナー」を小学校に配置する。1校当たり週10時間で20校に派遣。不登校の未然防止や初期対応の充...(2019-07-08) 全て読む
新たにスタートアップ創出事業―札幌市 起業プログラムなど 相談窓口も開設し支援
札幌市経済観光局は、本年度新たに高校生や大学生向けの起業プログラムやイベントなどを実施するスタートアップ創出支援事業を行う。スタートアップに関する相談窓口の開設・運営なども実施。プログラム...(2019-07-08) 全て読む
旭川市教委が地元建設業者に 感謝状授与しねぎらう 旭川中のグラウンド整備
【旭川発】旭川市教委は6月中旬、地元建設業の野田建設工業㈱(野田武彦社長)が行った旭川中学校でのグラウンド整地ボランティアに対する感謝状贈呈式を行った。黒蕨真一教育長が野田建設工業の野田武...(2019-07-05) 全て読む
2年度学校施設整備費概算要望―札幌市教委 合計で91・1億円 二十四軒小改築など
札幌市教委は、文部科学省所管の公立学校施設整備費負担金および学校施設環境改善交付金にかかる2年度の概算要望を取りまとめた。要望額は、交付金の配分基礎額と負担金の事業費を合計して91億161...(2019-07-05) 全て読む
斜里町教育行政執行方針 地域とつながる教育を 斜里高への支援策検討
【網走発】斜里町教委の岡田秀明教育長は令和元年度教育行政執行方針で、斜里中学校を軸とした小中連携教育の推進や土曜授業、コミュニティ・スクール(CS)などの取組を通して、地域とつながる教育活...(2019-07-04) 全て読む
新たに防災教育研究推進事業 発達段階考慮し指導 小中高5校指定へ 札幌市教委
札幌市教委は、本年度から新たに防災教育研究推進事業を行う。研究推進校は5校程度で、校種別では小学校2校、中学校2校、高校1校となる見込み。学校における防災教育の充実に向け、発達段階を考慮し...(2019-07-04) 全て読む
札幌市教委が幼稚園の在り方検討会議 遊び通し総合的に指導 国研・渡邊幼児センター長講話
札幌市教委は2日、市内のSTV北2条ビルで第2回市立幼稚園の在り方検討会議を開いた。国立教育政策研究所の渡邊恵子幼児教育研究センター長が講話し、遊びを通し総合的に指導する重要性を強調。出席...(2019-07-04) 全て読む
伊達市の教育行政執行方針 「だて学」実施へ研究授業等 プログラミング教育 指導計画作成へ
【室蘭発】伊達市教委の影山吉則教育長は本年度教育行政執行方針で、「だて学」の学習プログラム実施に向けて研究授業等の取組を進めるとともに、異校種間の円滑な連携・接続に向けた取組の推進を示した...(2019-07-03) 全て読む