道町村教委連が市町村教育委員研　新時代の教育行政推進　決議採択　フォーラムも

（関係団体 2019-07-17付）

教育長や委員など約７００人が参加した

　道町村教育委員会連合会（＝道町村教委連、会長・本庄幸賢当別町教委教育長）は１１日、札幌市教育文化会館で第５６回道市町村教育委員研修会を開いた。「新しい時代に必要とされる資質・能力を育成する学校教育行政の推進」などを盛り込んだ令和元年度決議を採択。フォーラムでは、厚沢部町教委の鈴木聡教育長、中頓別町教委の田邊彰宏教育長、大空町教委の渡邊國夫教育長が事例発表を行った。約７００人の参加者が教育行政の充実に向け研鑚を積んだ。

　開会式で本庄会長があいさつ。

　地域住民が日常生活の中で通学途中の子どもたちの安全を守る「ながら見守り」など、地域が一体となった活動の必要性を指摘。小学校で来年度から全面実施となる新学習指導要領への理解の促進を呼びかけ、「“すべては子どもたちのために”を施策の柱に、横の連携を一層強め、結束して一つ一つ乗り切っていく」と決意を述べた。

　来賓祝辞では道教委の鶴羽佳子委員が登壇。中学生の英語に対する意欲を高めるため、道教委が日本英語検定協会と連携し、今秋から英検ＩＢＡを無償実施することを伝えたほか、学校教育の質を高めるため、教職員一人ひとりの健康と勤務に没頭できる環境づくりを呼びかけた。

　功労者表彰、令和２年度文教施策に対する要望事項報告のあと、令和元年度の決議案を審議。本道教育の課題の解決に向け、「国や道教委との密接な連携のもと、教育行政を展開し道民の願いや信頼に応えるため全力を尽くす」とする決議を採択した。

　また、①町村教育委員会の機能強化②新しい時代に必要とされる資質・能力を育成する学校教育行政の推進③幼児教育の推進と義務教育との円滑な接続④インクルーシブ教育の推進⑤総合的な子どもの貧困対策の推進⑥小規模高校の教育環境の充実・強化⑦学校における働き方改革の推進⑧地域の課題解決・地域づくりに資する社会教育行政の推進―の８点について、実現を目指すことを確認した。

　このあと、道立近代美術館の五十嵐聡美学芸統括官が「絵で見る北海道史」と題して講話。

　また、文部科学省初等中等教育局財務課の鞠子雄志課長補佐が「学校における働き方改革」と題し行政説明を行った。

　フォーラムでは、厚沢部町教委の鈴木教育長が「素敵な過疎のまちづくりとひとづくり」、中頓別町教委の田邊教育長が「小さな町の大きな挑戦～中頓別町は努力している～認定こども園小中で一貫教育」、大空町教委の渡邊教育長が「ちいさなまちの新しい高校づくりへの挑戦～大空町高校魅力化プロジェクト」と題して事例発表を行った。

(関係団体 2019-07-17付)