【解説】障がい者の生涯学習推進を

（解説 2019-07-18付）

　道教委は、通知「障害者の生涯学習の推進方策について」を各道立学校長、市町村教委教育長などに発出した。文部科学省の「障害者の学びに関する当面の強化策２０１９―２０２２」に基づき、自治体や特別支援学校に期待される取組を提示。障がい者を対象とする生涯学習の推進に向け、活用を求めている。

　文科省が設置した学校卒業後における障害者の学びの推進に関する有識者会議は３月、生涯学習社会・共生社会実現に寄与するための現状と課題を分析し、「障害者の生涯学習の推進方策について」をまとめた。

　これを踏まえ同省は「障害者の学びに関する当面の強化策２０１９―２０２２」を策定。①障がい者の多様な学習活動の充実②障がいの有無にかかわらず共に学ぶ場づくり③障がいに関する理解促進④障がい者の学びの場づくりの担い手の育成⑤障がい者の学びを推進するための基盤の整備―の５点に関する施策を示した。

　これに対応し、都道府県、市町村、特別支援学校に期待される取組を整理。自治体に対し、学校教育段階からの社会教育と連携した教育活動の推進、視覚障がい者の読書環境の整備推進、障がい者学習支援担当職員を対象とする人材育成研修の実施などを示した。

　特別支援学校に対しては、障がいの有無を越えた交流・共同学習の推進、学校運営協議会を活用した地域の学習機会の共有、個別の教育支援計画の適切な引継などを求めた。

　また、卒業生が円滑につぎのステージに進めるよう、卒業後一定期間のフォローアップや、同窓会組織などが主催する学びの場の協力などを挙げた。

　道教委は、これらの内容を盛り込んだ通知「障害者の生涯学習の推進方策について」を１１日付で発出。活用を求めた。

(解説 2019-07-18付)