【解説】平成３０年度文部科学白書

（解説 2019-07-23付）

　文部科学省は、平成３０年度『文部科学白書』を公表した。特集として、中央教育審議会答申「２０４０年に向けた高等教育のグランドデザイン」の内容や３０年度に発生した災害への対応などを紹介している。

　文科省では、教育、科学技術・学術、スポーツ、文化芸術にわたる同省全体の施策を広く国民に紹介することを目的に文部科学白書を毎年刊行している。

　３０年度の白書は２部構成。第１部が特集１「２０４０年に向けた高等教育のグランドデザイン」と特集２「激甚化する災害への対応強化」、第２部が「文教・科学技術施策の動向と展開」。

　第１部の特集１では、中央教育審議会が３０年１１月に取りまとめた「２０４０年に向けた高等教育のグランドデザイン（答申）」の内容について、検討の背景や経緯を交えつつ紹介。併せて、学修成果の可視化や地域における高等教育のグランドデザインの議論に関する先進的な取組事例を取り上げている。

　特集２では、３０年度の災害や異常気象を受けた文科省の対応、国土強靱化に関する施策、学校施設の耐震対策・防災機能強化、防災教育、文化財の防災対策、防災に関する研究開発などを紹介。３０年度に発生した主な災害・異常気象として、北海道胆振東部地震の事例などを挙げ、学校施設等の速やかな復旧への支援に加え、学習支援・心のケアのための教員定数の加配措置やスクールカウンセラー、スクール・サポート・スタッフの追加配置、就学支援などのための予算措置等を実施したことを報告している。

　第２部では、文教・科学技術施策の年次報告として、主な内容を分野ごとに記述。「高等教育の充実」「ＩＣＴの活用の推進」など１４章立てで各施策を紹介している。

(解説 2019-07-23付)