「世界津波の日」高校生サミット 本番に向け意識高める 奥尻で事前学習ツアー(道・道教委 2019-08-09付)
53人が被災地のフィールドワークなどを実施した
【函館発】9月10日から11日に札幌市内の北海きたえーるで開かれる「世界津波の日」2019高校生サミットin北海道に向けた事前学習ツアーが、7日に奥尻島で行われた。北海道南西沖地震被災地のフィールドワークや地震・津波の講話、サミット当日に向けた英語表現の学習に道内の高校生53人が取り組み、本番に向け意識を高めた。
サミットに参加する道内の高校生を対象に、北海道南西沖地震で被害を受けた奥尻町での事前学習を通して、防災・減災、被災からの復興について学ぶとともに、当日の英語のプレゼンテーションに向けたワークショップを行って意欲を高めることが目的。
午前中は、2班に分かれて島内をフィールドワーク。被災の大きかった青苗地区や津波館などを見て回った。
南西沖地震の教訓を後世に残すために結成された奥尻島津波語りべ隊の明上雅孝さんと竹田彰さんが案内し、当時の様子や津波被害状況、被災から復興までの道のりなどを解説した。
また、南西沖地震の慰霊碑「時空翔」で献花。生徒は災害の恐ろしさと命の尊さについて理解を深めた。
午後からは、海洋研修センターで防災学習とサミット当日に向けての英語学習を行った。防災学習では、函館地方気象台の塩谷栄吉地震津波防災官と同防災管理室の藤田英治氏、航空自衛隊第29警戒隊の横山安寿副隊長が地震の発生原因や災害時の救助活動などについて講話した。
防災学習終了後、英語学習に取り組み、サミット当日のプレゼンテーションの表現方法を学んだ。
オールイングリッシュで行い、「プレゼンテーションの表現方法の向上」「グループディスカッションでの意見協議を積極的に取り組む」を目的に設定。檜山教育局高校教育指導班の石山智浩指導主事とALT3人が講師を務めた。
プレゼンテーションの要領やディスカッションする上でのポイントを説明。ディスカッションでは「互いに意見を出し合って交流し、互いの意見を尊重していくことが重要」とアドバイスした。
つぎに、各グループに分かれ「津波被害を軽減するために、高い堤防をつくるのは最善か」をテーマに協議。生徒は「高い堤防によって、島の魅力ある風景が薄れてしまう」「堤防も重要だが、海水が上がってきたときに被害を軽減できるように考える必要がある」などと意見を出し合った。
協議終了後、各グループの発表も行われ、サミット当日の分科会や討論への意欲を高めた。
(道・道教委 2019-08-09付)
その他の記事( 道・道教委)
幼児の特別支援教育研修会開く 発達と障がい特性理解 講義・説明・協議通し 道教委・特セン
道教委と道立特別支援教育センターは7日、道庁別館で幼児期の教育に携わる方のための特別支援教育研修会を開いた。幼稚園などの教職員や発達支援センター職員など94人が参加。特別な教育的支援を必要...(2019-08-16) 全て読む
幼児教育ネットワーク会議開催へ 9月以降 14管内で 好事例発信など目的に 道教委
道教委は本年度新たに全14管内で「幼児教育の質の向上のための管内ネットワーク会議」を開催することを検討している。振興局、教育局、市町村、市町村教委が連携し、幼児教育に関する地域の現状・課題...(2019-08-16) 全て読む
道小・道中・道公教と道教委 課題解決へ意見交換 文教施策懇談会で信頼深め
道小学校長会(大石幸志会長)、道中学校長会(新沼潔会長)、道公立学校教頭会(安田仁昭会長)と道教委による令和元年度文教施策懇談会が8日、道庁別館で開かれた。佐藤嘉大教育長をはじめとする道教...(2019-08-16) 全て読む
道内公立小・中施設の耐震改修大学等―文科省まとめ 耐震化率は96・2% 道教委 引き続き取組を支援
文部科学省は9日、公立学校施設の耐震改修状況調査結果(4月1日現在)を公表した。道内の公立小・中学校(非木造)の耐震化率は96・2%。前年度に比べ0・4ポイント増加したものの、全国平均と比...(2019-08-16) 全て読む
公立高配置計画検討協石狩学区―道教委 4年度5校で学級増 教職員定数拡大求める声
道教委は7月30日、札幌市内の道第2水産ビルで公立高校配置計画地域別検討協議会石狩学区を開いた。令和4年度は中卒者数が3年度比で583人の増加が見込まれることから、石狩学区では札幌月寒高校...(2019-08-09) 全て読む
道が学校基本統計速報値発表 特別支援等で在学者増 大学等進学率は46・2%
道は、令和元年度学校基本統計(学校基本調査)結果の本道分速報値を公表した。道内の学校(園)数は前年度比0・3%減の2823校。在学(園)者数は1・4%減の59万9302人で、幼保連携型認定...(2019-08-09) 全て読む
道教委 高校OPENプロジェクト 成果と方向性など交流 津別、留萌、帯工の取組報告
道教委は5日、札幌市内の道第2水産ビルで道ふるさと・みらい創生推進事業高校OPENプロジェクト第3回運営指導委員会を開いた。委員9人が出席。津別高校、留萌高校、帯広工業高校の視察状況を報告...(2019-08-09) 全て読む
道がキッズISO14000実施校決定 美唄市峰延小など12校 新たに「道知事賞」
道は、キッズISO14000プログラム事業の令和元年度実施校を決定した。美唄市立峰延小学校など小・中学校12校を決定。実施校の児童生徒は、家庭の省エネルギーに関する環境教育プログラムに取り...(2019-08-08) 全て読む
道内学校施設ブロック塀点検状況 安全138校、対策中41校 内部点検未完了は公立28校 文科省
文部科学省は、学校施設におけるブロック塀等の安全対策等状況調査結果(4月1日現在)を公表した。札幌市を含む道内の状況をみると、調査対象となった260校のうち、安全性が確認された学校が138...(2019-08-08) 全て読む
2年度道立高入選の入学願書 性別記入欄を廃止へ LGBT受検者に配慮 道教委
道教委は、7日の教育委員会会議で令和2年度の道立高校入学者選抜から入学願書の性別記入欄を廃止することを決めた。性別を記入することに抵抗を感じる性的少数者(LGBT)の受検生に配慮したもので...(2019-08-08) 全て読む