道相研が第４８回研究札幌大会　真の連携目指す教育相談　１５０人参加　講演と研修講座

（関係団体 2019-08-16付）

北翔大・飯田准教授が講演した

　道学校教育相談研究会（＝道相研、岡田知之会長）は５日、札幌サンプラザで第４８回道学校教育相談研究大会札幌大会を開いた。約１５０人が参加し、大会主題「真の連携を目指す学校教育相談～互いを尊重する　認め合う　高め合う」のもと、講演や研修講座を実施。講演で北翔大学教育文化学部心理カウンセリング学科の飯田昭人准教授は、保護者対応の視点として「こころの支援」「生活と人との関係の支援」を示した。

　はじめに、岡田会長があいさつ。

　道相研設立後半世紀近く経過し、学校と連携する専門家、関係機関が充実していく一方、連携先の役割、学校、担任の役割を問うことが多くなっていると指摘し「子どもたちの一番身近にいる教師が、子どもたちが生き生きとした学校生活を送るために何をしなくてはならないか考えていきたい」と述べた。

　つぎに、研究部の札幌市立南月寒小学校の濱﨑健教諭が、３ヵ年継続研究の初年度となる研究の基本計画について説明。今回の研究大会を通して各学校の課題を具体化し、解決に向け実践するよう呼びかけた。

　続いて、飯田准教授が「より良い保護者対応とは？～親も先生も元気になる対応について」と題して講演。

　子どもや家族の問題を個々の視点のみならず、貧困問題など社会環境の変化にも着目する重要性を示し、保護者対応の視点として、「こころの支援（心理学）」「生活と人との関係の支援（福祉）」を示した。

　また、保護者から安心して相談されるよう、専門的知見と人間性をバランスよくもつことや、多様性やモラルハラスメントへの配慮など、現代に即応したアプローチの必要性を示した。

　このあと、４つの研修講座を実施。光星友愛認定こども園の廣川衣恵園長が「ＬＧＢＴを通して考える多様性を認め合う社会の在り方～学校教諭のためのＬＧＢＴ基礎知識」、札幌市立南月寒小学校の山下公司教諭が「発達障がいの理解と支援（ＬＤ、ＡＤＨＤ等心理的疑似体験プログラム）」と題して講義した。

　また、Ｃｏａｃｈｉｎｇ　ｏｆｆｉｃｅ　ＲＩＳＥの田中黛代表が「やってみようコーチング～子どもたちの無限の可能性を伸ばす関わり方」、道公立学校スクールカウンセラーで、シニア・アドラーカウンセラーの青沼眞弓氏が「アドラー心理学を活かした学級・学校づくり～勇気づけの理論と技法を体験的に学ぶ」と題し、それぞれ講義した。

(関係団体 2019-08-16付)