道教育振興会が十勝の集い　意思決定は優先順位明確に　講演で文科省の合田課長

（関係団体 2019-09-30付）

合田財務課長はこれからの学びの方向性を示した

　【帯広発】道教育振興会（工藤達成会長）は８月下旬、音更町文化センターで「第３５回北海道の教育を考える集い～十勝の集い」を開いた。十勝管内教育振興会主管。文部科学省初等中等教育局の合田哲雄財務課長が講演し、優先順位を明確にした意思決定の大切さなどを説いた。参加者は各地の教育振興に向けて、共通理解を図った。

　主題は「心豊かにたくましく生きる力を培う教育をめざして」。集いには、十勝管内の市町村立学校長や教育長など２０８人が参加した。

　はじめに、アトラクションとして帯広北高校チアリーディング部が「ＢＬＵＥ　ＣＬＯＶＥＲＳ」を披露した。

　引き続き開会式に移り、工藤会長があいさつ。昨今の凶悪犯罪の発生や詐欺事件の広がりを受け、「日本人の良心そのものが弱体化してきていると感じる」と指摘。「私たちはこれからも地道に子どもたちに豊かな心や感性、知・情・意のバランス、コミュニケーション能力、基本的な生活習慣などを身に付けさせるため、粘り強く教育活動を推進していかなければならない」と訴えた。

　来賓祝辞では、十勝教育局の大橋則之局長と十勝管内教育委員会連絡協議会の宮原達史会長が登壇した。

　開会式後、合田財務課長が「未来社会を創造する資質・能力の育成と学校教育～新学習指導要領の全面実施に向けて」と題して講演した。

　主体的・対話的で深い学びについて、学習指導要領の記述をもとに解説。学校における働き方改革については「時間は最大のリソース」であることを強調し、「意思決定においては優先順位を明確にすることが大切」と呼びかけた。

　また、Ｓｏｃｉｅｔｙ５・０に向けた学校ｖｅｒ.３・０の概要図を示し、「個別最適化された学びのまとめ役（ラーニング・オーガナイザー）」と「能動的な学び手（アクティブ・ラーナー）」の考えを説明した。

(関係団体 2019-09-30付)