道公立学校教頭会研究後志大会 活力ある学校考える 安田会長 成果還元に期待(関係団体 2019-09-25付)
850人が参加した
【小樽発】道公立学校教頭会(=道公教、安田仁昭会長)主催、後志小中学校教頭会(佐々木淳会長)主管の第53回研究大会後志大会が20日から2日間、岩内町などで開かれた。全道から約850人が参加。講演や分科会などを通して活力ある学校づくりについて考えた。安田会長は大会の成果を地元に還元するとともに、大会がそれぞれの課題解決の糸口になるよう期待を寄せた。
研究主題は「豊かな人間性と創造性を育み未来を拓く学校教育~豊かな心とたくましく生きる力を育む 活力ある学校づくりの推進」。グローバル化や情報化の進展、様々な教育課題が山積する中、「主体的、創造的に生きる子ども」「課題を前向きにとらえ取り組む子ども」「他を尊重しよりよい人間関係を築こうとする子ども」を育てるとともに、問題解決に向けて困難を克服できる「たくましく生きる子ども」の育成に取り組むべきと考え、研究を進めてきた。
研究3年次目の本年度は、副校長・教頭としての職務遂行や自校の課題に関連させる「継続性・協働性・関与性」の視点から研究の具体化を図ることとした。
開会式では冒頭、大会長を務める安田会長があいさつ。「新学習指導要領の全面実施が迫り、学校改革が転換期を迎えるとともに、働き方改革などの課題が山積する中、副校長・教頭の役割がますます重要になっている」とし、大会での提言発表が課題解決の糸口になることを期待。「全道の仲間と活発な研究協議し、成果を地元にもち帰ることで各校の活力に還元して」と呼びかけた。
次いで実行委員長の佐々木会長が登壇。後志地区は観光資源に恵まれ、スキーやラフティングなどで外国人が訪れるなど国際色豊かであることを紹介。大会におけるシンポジウム、分科会などを通して「地域とともにある学校を意識し、これからの社会を切り拓き生き抜く児童生徒を育むために何が必要かを考えてほしい。活力ある学校づくりに向けて情報を各地域で還元してほしい」と求めた。
引き続き、後志教育局の櫻井康雄局長と岩内町の上岡雄司町長が祝辞。うち、櫻井局長は①新学習指導要領の趣旨を踏まえた教育課程の編成・実施②生徒指導・児童生徒理解③学校における働き方改革―について述べた。
①に関して、小学校のプログラミング教育について「指導内容や方法について共通理解を図る校内研修を行うとともに、実際に授業を行い成果と課題を踏まえ、次年度以降の教育課程の編成、ICT環境の整備、教材・教具の準備を進めてほしい」と要請。教育活動の質の向上に組織的に取り組めるよう、教職員が心を一つにできる職場づくりとミドルリーダーや若手教員の育成に努め、児童生徒や教職員が持ち味を発揮できる学校となるよう期待を寄せた。
また、次期開催地となる帯広市から市教頭会の新川和範会長があいさつし、来年度は40年ぶりの開催となることなどを述べた。
このあと、道公教の佐野浩志研修部長が研究概要を報告したほか、「ニセコエリアから見える日本の国際化」と題して㈱NACニセコアドベンチャーセンターのロス・フィンドレー代表取締役が講演した。
午後から2日目にかけては、「教育課程に関する課題」「子どもの発達に関する課題」など6つの課題について協議した。
うち「教育の今日的課題」では、初日に道教育大学札幌校の萬谷隆一教授が「異文化理解と英語教育のこれから」と題して講演し、2日目は「地域振興と教育の役割~外国語教育のこれから」をテーマにシンポジウムやグループ協議を行った。
萬谷教授がコーディネーターを務め、シンポジストに倶知安町立倶知安小学校の髙橋健吾主幹教諭、㈱ユキカムイのジョン・グライナー社長兼CEO、岩内町企画経済部企画産業課の松田晃一係長を迎えた。
倶知安町やニセコ町を中心に外国人観光客や労働者が増える中、外国語のスキルや異文化理解など、学校における外国語教育に求められることについて考えた。
この記事の他の写真
安田会長は実り多い大会になるよう期待した
(関係団体 2019-09-25付)
その他の記事( 関係団体)
北私幼と札私幼が研究大会 子の豊かな育ち支援 一人ひとりに愛情を 前田大会長
第62回道私立幼稚園教育研究大会札幌ブロック大会・第51回札幌市私立幼稚園教育研究大会が9月27・28日の2日間、札幌市内の幼稚園・認定こども園22園とカナモトホールで開かれた。テーマは「...(2019-10-01) 全て読む
大学入試英語成績提供システム 公平性に疑問 中止を 道教委・道高P連に要請書
道高教組(尾張聡中央執行委員長)と道教組(川村安浩執行委員長)は9月24日、道教委と道高校PTA連合会に対して、大学入学者選抜にかかる大学入試英語成績提供システムに参加する資格・検定試験の...(2019-10-01) 全て読む
空知社会科ほっかいどう学祭り 地域愛もたせる授業を 道内外から35人参加
【岩見沢発】空知社会科ほっかいどう学祭りが21日、長沼町立長沼中央小学校で開かれた。空知・石狩・後志の3管内の教育関係者をはじめ、愛知県の小学校長、神奈川県・静岡県の小学校教諭、教科書会社...(2019-09-30) 全て読む
道教育振興会が十勝の集い 意思決定は優先順位明確に 講演で文科省の合田課長
【帯広発】道教育振興会(工藤達成会長)は8月下旬、音更町文化センターで「第35回北海道の教育を考える集い~十勝の集い」を開いた。十勝管内教育振興会主管。文部科学省初等中等教育局の合田哲雄財...(2019-09-30) 全て読む
北専各連が第62回教育研修大会 生徒の将来を充実させる 新時代への職業教育発展
【函館発】道私立専修学校各種学校連合会(=北専各連、吉田松雄理事長)は12~13日の2日間、函館国際ホテルで第62回道私立専修学校各種学校教育研修大会を開いた。道内各地から、約100人が参...(2019-09-25) 全て読む
道高校長協会が不祥事防止を通知 教員は生徒の手本 服務規律保持徹底求める
道高校長協会(宮下聡会長)は、19日付で会員に対して「教職員による不祥事の防止について」を通知した。17日に石狩管内の道立高校教員が道青少年健全育成条例違反の容疑で逮捕されたことなどを受け...(2019-09-25) 全て読む
道公立小中事務職員協議会が大会 端会長 組織的取組の定着を 創造性ゆたかな事務目指す
道公立小中学校事務職員協議会(端徹会長)は19日から2日間、ホテルライフォート札幌で第69回道公立小中学校事務研究大会を開いた。全道各地の学校事務職員など559人が参加。大会テーマ「創造性...(2019-09-25) 全て読む
道言協が研究大会釧路大会開く 〝心の育ち〟大切に支援 言語・聴覚障がい児教育充実へ
【釧路発】道言語障害児教育研究協議会(=道言協、平澤淳志会長)は13日から2日間、釧路市生涯学習センターで第52回道言語障害児教育研究大会釧路大会を開いた。研究主題は「ことばを支える“心の...(2019-09-24) 全て読む
上川北部へき地複式教育研究大会 主体的・協働的に学び深め 士別市上士別小が道徳公開
【旭川発】上川北部地区へき地複式教育研究大会、士別市へき地複式教育研究大会が10日、士別市立上士別小学校で開かれた。学校関係者、地域住民など95人が参加。上士別小が研究の窓口「特別の教科 ...(2019-09-20) 全て読む
道小が教育研究胆振・苫小牧大会 学校改革など目指し研鑚 580人参加し講話や分科会
【室蘭発】道小学校長会(大石幸志会長)は13日から2日間、苫小牧市民会館を主会場に、第62回教育研究胆振・苫小牧大会を開いた。全道から580人が参加。大会主題「新たな知を拓き 人間性豊かな...(2019-09-19) 全て読む