道言協が研究大会釧路大会開く 〝心の育ち〟大切に支援 言語・聴覚障がい児教育充実へ(関係団体 2019-09-24付)
全道から約240人が参加した
【釧路発】道言語障害児教育研究協議会(=道言協、平澤淳志会長)は13日から2日間、釧路市生涯学習センターで第52回道言語障害児教育研究大会釧路大会を開いた。研究主題は「ことばを支える“心の育ち”を大切にした支援のあり方を考える」。約240人が参加。全体会や講演、分科会を通して言語・聴覚障がい児の教育や療育の充実・発展に向けて研鑚を積んだ。
道言協では、平成27年度に現在の研究主題を設定。研究の柱として、①その子をどのようにとらえていくか②その子にとっての問題をどのようにおさえ、問題の発生と経過をどうとらえるか③その子にとっての必要な育ちとは何か。どのようにかかわり、支援するか④支援の経過をどのように振り返り、関係する人々とどう情報共有するか―の4点を据え、研究を進めている。
開会式であいさつに立った平澤会長は「新学習指導要領の全面実施を目前に控え、個々のニーズに合わせた指導や可能性を発揮させるための具体的な支援が今以上に求められる」とした上で、「特別支援学級での指導が通常学級でも生かされるインクルーシブ教育の具体化が大切。本大会での実践・事例交流が今後の指導へとつながってほしい」と呼びかけた。
続いて、一本嶋仁志大会運営委員長があいさつ。
昨年、北海道胆振東部地震が発生したため開催できなかった、とかち帯広大会にふれながら、「昨年の分も含め、研究主題の解明に向けた各校での実践を活発に交流し、課題解決と今後の実践に資する大会となることを期待する」と述べた。
来賓祝辞では、釧路教育局の川端雄一局長が特別支援教育へのニーズが高まっていることにふれ、「言語障がい教育においては、10年前と比べ特別支援学級在籍や通級での指導を受ける児童生徒数が2倍以上に増えている。発音・発語指導などの専門性の高い指導などのさらなる充実が求められる」と指摘した。
全体会では「今、見つめ直す言難教育」と題してシンポジウムを実施。道言協の下岡直正組織部長らが各ブロックの実践や課題などを報告した。
また、道教育大学釧路校の二宮信一教授が「遊びと子どもの発達」と題して講演した。
翌日の分科会では、事例研究や各校の実践を報告。参加者は難聴や言語障がいのある子どもへの教育や療育の充実・発展について活発に意見を交換した。
(関係団体 2019-09-24付)
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